理事・副学長、学部長、研究科長、学府長から新入生へのメッセージ
- YNU
- 大学案内
- 学長
- 学長(学長メッセージ)
- 理事・副学長、学部長、研究科長、学府長から新入生へのメッセージ
理事・副学長、学部長、研究科長、学府長一同より、この度の東日本大震災にて被災された方や被災地の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。 ※以下のメッセージは、平成23年2月に実施したインタビューをもとに掲載しております。
國分泰雄 理事(総務・研究担当)・副学長

ご入学・進学、おめでとうございます。相撲や柔道では、「心・技・体」を鍛えますが、皆さんには、心・頭(思考)・体を鍛えるよう心がけてほしいと思います。
心を鍛えるとは、義務と責任をわきまえ、他人に共感できる感受性や共感力を身につけ、志と信念を持つことです。本学は、リーダーを育成するという目標を掲げています。志を持って自分の信念を語り、リーダーシップを発揮して社会を牽引する人材に育っていただきたいのです。
頭は、知識を得るだけでなく、とことん考える、考え抜く鍛錬をして下さい。それが、課題発見やひらめき、独創性、創造性につながります。世に出たときに、いろんな巡り会いのなかでぱっと頭に浮かんだり、思いもよらない事象が起こったりして、突き詰めてみると新しい発見だったということがあります。これは愉しみの1つでもあります。これをサイエンスの分野でセレンディピティといいますが、人生の中でチャンスを見逃さないのも能力のひとつです。
そして、巡ってきたチャンスを生かすために、たばこなど体に悪い習慣はつけず、楽しみながら体を鍛えることです。新しい生活には、たくさんの楽しみ(愉しみ)や喜び(悦び)が待っています。心と頭と体を鍛えながら、その楽しみ(愉しみ)と喜び(悦び)を見いだすことを願っています。
溝口周二 理事(教育担当)・副学長

東日本大震災の直後という大変な時期ではありますが、ご入学、進学おめでとうございます。これからは、授業やクラブ活動、ボランティア、インターシップなどに自ら積極的に参加し、多様な出会いの中で人間力を身につけ、社会に役立てるという、皆さんはまさに、その入り口に立っているのです。
私の専門は、マネジメントのための会計です。財務会計は測る物差しがお金ですが、経営会計は、お金以外に長さや重さ、量、時間など、さまざまな尺度があります。皆さんは、学力というひとつの尺度、しかも与えられた問題に答えてこの学舎に入りましたが、世の中に出たら何が問題なのかを見つけて、解決の糸口を自分で探さなくてはなりません。会社では、どんなものが売れるのか、どうしたら新しいものが作れるのか、どういう方法ならものが売れるのかを求められます。さまざまな尺度を持ち合わせている学生は、状況の変化に柔軟に対応でき、クリエイティビティを発揮することができます。もの作りだけでなく組織も同じです。創造的破壊ができるよう、皆さんが基礎的な力を組み直し、新たな問題を発見し解決していける人材へと育くむ場が大学や大学院です。皆さんが横浜国立大学の学生としての気概と、良識ある社会人としてのプライドを持ち、意義ある学生生活を送ることを望みます。(※4月1日メッセージ更新)
竹下典行 理事(財務・施設担当)・事務局長

ご入学・進学おめでとうございます。皆さんのキャンパスライフはこれからですが、数年後、社会に出ようとするとき、課題解決能力、対人関係能力が問われるということを、今からぜひ考えておいてほしいと思います。好奇心を持ってさまざまなことにトライして下さい。YNUでは、地域との関係を考えるような副専攻プログラムも豊富なので、積極的に関わってもらいたいと願っています。
数年後、良き市民、良識と責任を兼ね備えた社会人として巣立つため、在学中から他者との関係を常に意識し、学生や教員、職員、地域の方などとの多様な出会い、関わりをもってみませんか?そういえば、歩道橋があるのにそれを使わずに国道を横切る学生がいますが、本学のすぐ近くには聴覚の不自由な子どもたちが通う特別支援学校があります。自分の無邪気な行動がどういう影響を及ばすのか感じ取れる力を身につけてほしいのです。1人で生きているわけではないということを、常に意識してみませんか?人との関係は、ゼミ、研究室やクラスの中だけでなく、学内外のサークルやアルバイトなど、チームで動く経験を積極的にする中で、学ぶことができます。
就職活動では、「あなたはどういう人ですか」ということが問われます。学生時代に他者との関わりを自覚する中で、自身のよさ、素晴らしさを発見したり、人間を磨けるといいですね。卒業後をも見据えながら、ぜひ有意義に過ごして下さい。
松岡和久 理事(国際担当)

ご入学・ご進学、おめでとうございます。プロ野球の世界では、甲子園で活躍して入団した投手に対して「肩を切れ」といいます。高校野球は、3年で仕上げるけれども、プロは一生野球で飯を食っていく。そのために必要なものを最初の訓練で鍛え直すため、過去にとらわれずにゼロからスタートし、プロとして作り上げろという意味です。皆さんにもこの言葉を贈りたいと思います。横浜国立大学で生涯の基礎となる己の肩をいかに作っていくのかということを自身に問いかけて下さい。
これからの世界は「共生」です。横浜国立大学では、多くの留学生と交流することができ、いつでも世界に出られます。そのための制度もたくさんあるので、積極的に調べてどんどん海外に出て、広い視野を養ってほしいですね。欧米だけを見るのではなく世界の人口の八割をかかえる途上国にも目を向けるのが真の国際性です。経済指標だけでなく、豊富な資源や精神的な豊かさ、世界の民族の文化や誇りを尊重できる人間になってほしいと願っています。
そして、大学教育を受けたからには、育った郷土や国のために役に立つ人材になるのだという気概を持つことです。その思いは皆さんの中に必ずあります。それに気づく眼と心を本学で養って下さい。
山田 均 副学長

横浜国立大学へようこそ。本学は、間口が広く、就職の良い大学です。首都圏の中でも地理的、歴史的、文化的にも恵まれた横浜にあるというメリットを生かして学んでほしいと思います。皆さんは、YNUファミリーになりました。YNUは卒業生も含めて大切にしますので、安心して生き生きと学生生活を送って下さい。
本学は日本各地、海外からも大勢の学生が集まっています。YNUファミリーとしてお互い心を開き、悩みを抱え込むことなくす健やかに学んでほしいですね。今まで所属していたコミュニティーと比べると多様で規模も格段に大きいのでとまどうこともあると思いますが、とまどっているのは自分だけではなく、先輩も、隣にいる人も同じような思いをしているのです。身近な教職員に相談してくれればいつでも歓迎します。
仲間を作るためには、まずは講義に出ることです。なぜなら、同じ志を持って同じ学部に入ってきている、目的意識が似通った人とは話しがしやすいのです。それを大いに利用して下さい。サークルでも良いですが、同じ方向を目指して学ぶ同期の仲間を大切にして、一緒に頑張ってほしいですね。同じように、大学の施設も全部使うぐらいの心意気で学生生活を送って下さい。ご入学・進学おめでとうございます。
小野康男 教育人間科学部長

横浜国立大学にようこそ。ここ数年の学生は大変素直ですが、輪郭が少し希薄になっているとも感じます。昔は、教師に対して身構えたり、言いよどんだりすることがありましたが、最近は、幸福に育っているためか、周りに対する警戒感が少ないですね。言葉と心が別に作動していると感じることもあります。素直さは長所ですが、自分で自分を守る能力は必要です。
高校までは、人間関係をあまり選ぶことができませんが、大学では自分の裁量で新しい関係を結べます。ふわっとした自分の輪郭を自身で確かめることのできる場でもあります。この時期、居心地の良い関係の中で知識だけを得るのではなく、卒業後の人生を息苦しくなく生きていくための土台を学んでほしいのです。
10代で築いた自分のイメージから離れられないと、将来的に息苦しくなります。小さい自己像を汲々として守るのではなく、プチリセットしてみませんか。社会に対して守られている大学のなかで、生きるための訓練ができる利点を生かすのです。身につけるべき学問やスキルだけでなく、自分自身を確かめる場として大学を使えると、大変有意義なものになるでしょう。
上川孝夫 経済学部長

ご入学・進学にあたって、皆さんに3つの言葉を贈ります。ひとつ目は、「高い峰を築くには、広い裾野が必要である」。社会問題にも関心を持ち、解決すべき自分の専門と社会の問題を踏まえながら勉強して下さい。ふたつ目は、イギリスの経済学者・マーシャルの言葉である「冷静な頭脳と温かい心」です。この気構えを大切にしてください。3つ目は、アメリカのウルマンの言葉「青春とは、人生のある時期を指すのではなく、心のあり方をいう。人は歳を重ねただけで老いるのではない。理想を捨てたときに老いるのである」です。多くのよき友を持ち、大いに理想を語り、個を確立して下さい。
私は哲学科を卒業する時期に第一次オイルショック、公務員の頃に第二次オイルショックを体験するなかで、自分が社会から要求されているのは何なのかを考えるうちに経済に興味を持ち大学院で学びました。皆さんも、自分や日本の将来が見えない時期も有ると思いますが、3つの言葉を胸に刻んで、常に問題意識を持ち、自分を高めながら社会を良くしていけるよう、本学で大いに学んでください。
泉 宏之 経営学部長

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。大きな夢と希望を抱き、本学の門をくぐられたことと思います。それらを是非とも実現するために、貴重な大学生活の時間を過ごしていただきたいと思います。
ご入学に際し、二つのことをお話いたしますので、それらを忘れずに大学生活を送って下さい。一つは、大学は「学問の場」であるということです。皆さんには、大学生活で行いたいと思っている様々なことがあると思います。しかし、他の進路ではなく大学への進学を選択したということは、学問を学ぶ道を選んだのだということです。その第一義を、決しておろそかにはしないで下さい。
もう一つは、「自己責任」ということです。皆さんの大学生活は、大学においてはもちろんのこと、自宅においても多くの自由に溢れています。しかし、自由であるということは、その裏側には常に自己責任が伴っているのです。自分の行動から生じた結果は、皆さん自身が受け止める必要があるし、対応しなければならないのだという覚悟を持って行動して下さい。
これら二つを常に意識し、実り豊かな大学生活を送られることを、祈念いたします。
長谷部勇一 国際社会科学研究科長

皆さん、横浜国立大学にようこそ。本学には、実践性、先進性、開放性、国際性の4つの理念がありますが、なかでも実践性の重要性を肌身で感じています。
本学の地域実践教育研究センターは部局横断的な組織で、横浜や神奈川の地域社会に興味のある教員と学生が参画し、行政やNPOの方々と交流しながら現実と切り結んだ研究をしています。社会科学の実践には、現実のデータに基づいた実証分析と、現実を変えうる政策や戦略を分析するという2つの側面があり、専門だけでなく他の分野、建築や都市計画、環境の先生と協同で仕事をしていると問題に対する様々なアプローチがあることがわかり、自分の専門分野の意義を再確認できます。
また実践的な研究に携わることで、行政や実務家、一般市民の皆さんから生の声やニーズを拾い上げるアンテナも磨かれます。このような実践的研究経験は、実社会に出てから活きてくることでしょう。本学には、地域実践教育研究センターのほかにも統合的海洋教育センターや、安心安全センター、成長戦略センターなどがあり、部局横断的に講義が受けられます。大学の外に目を向けて広い視野を育み、専門につなげていってほしいと願っています。
石原 修 理工学部長・工学府長

皆さん、横浜国立大学にようこそ。理工学部の新入生にとっては新しい学部の第一期生です。工学府の新入生にとってはさらなる専門への挑戦です。日本は今尚、震災の厳しい環境下にあります。そんな中で我々は大学で学ぶことの意味を考えなければ成りません。
美しい緑の常盤台キャンパスの中には、「名教自然」の碑が建っています。自学自発を意味するその言葉は、自ら学ぶことにより初めて自分の中にある才能を引き出すことができることを言い表しているものです。大学に入ってからは、学問の意味を、皆さん自身で見つけることになります。そして、これも人間として成長を続けていく大事な過程です。名教自然の中で私たち教職員も自らを磨き成長しながら、皆さんの内なるものを刺激することを求められています。
横浜国立大学には900人の留学生を含む1万人の学生と1000人の教職員がいます。そして90年の歴史を持つ工学部だけでも3万5千人を超す先輩が卒業しています。お互いを高め合おうという意識の集団です。皆さんが「名教自然」の伝統の誇りを持ち、1人ひとりの個人を重んじる気持ちが生まれ、相互にかかわり合い、全員が仲間であると感じて欲しいと思っています。理数工学系の学問領域は地球規模、宇宙規模ですから、基礎工学、先端工学や理学数理科学の修得のみならず、世界へ向かって広がり展開する発信力も磨いてください。
ご入学・進学、おめでとうございます。(※4月1日メッセージ更新)
森下 信 環境情報学府長

ようこそ、横浜国立大学へ。皆さんには、単にチャンスがあったから来たというのでなく、大学や大学院は何をする場所なのか、自分で考え、きちんと位置づけて過ごしてほしいと願っています。
私たちは、皆さんが社会に出たときに国際的にも活躍できるように教育したいと思っています。社会にでるときにどうすればよいか、環境情報という分野にとどまらず、自分から是非考えて下さい。持っている才能や進むべき道はみな違うので、それぞれが考えなければならないことなのです。相談できる先生を見つけて、議論をしながら探すという方法もあります。
教員と一対一で対峙して学んでいると、ふがいなく情けない自分に気づくこともあるでしょう。社会に出る前に何回でも失敗したらよいのです。失敗するから修正もできるのですから。その貴重な経験を重ねられるのが大学です。実社会で壁に突き当たったとき、大学や大学院でどう過ごしたかが、とても大切になります。今の社会には包容力がないので非常に厳しく見られますが、社会に溶け込んで自分の才能を伸ばすのは大きな喜びです。本学での4年間、2年間を、1人ひとりが有意義に過ごすことを願っています。
梅本洋一 都市イノベーション学府長

ようこそ横浜国立大学へ。本学の都市イノベーション学府も、皆さんの入学とともにスタートします。この横浜をフィールドに、近代建築から黄金町の小さな空間まで、文化や基盤、地域社会も含めてどう生かしていくのか、実践的なスタジオ方式の教育プログラムを実施します。現在の都市が立ち至っている問題を解決するだけにとどまらず、建築物が数十年使われる中で起こりうる問題をも考えてコンバージョンし、コンテンツを提出するのです。
未来の都市問題を想像して処方箋を与えるためには、その歴史や変遷を知らなくてはなりませんが、映画は有効な手がかりのひとつです。たとえば、小津安二郎映画には戦前から戦後の東京の変遷が映し出され、畳に座ってちゃぶ台を囲んでいた頃と個室の子ども部屋が当たり前の時代の家族関係の違いも伝わってきます。横浜も多くの映画の舞台になっていますね。
持続可能で創造性のある都市の未来像は、世界中の都市で求められています。新たな都市再生モデルや都市文化の担い手として、実践力を磨くことを期待しています。
