第11回 井上 修さん

日能研 進学情報室室長 東京都 在住
第11回は教育学部心理学専攻を1991年に卒業後、中学受験専門の学習塾に勤務され、新聞などで中高一貫校についての文筆記事をお見かけすることも多い、井上さんにご寄稿頂きました。

国内はもとより、世界中で活躍している本学卒業生の近況をお知らせします。

個性派揃いな心理学専攻

高校のときに心理学がやりたくなって、全国の大学をリサーチしたところ、「2次試験が好きな2科目で受験可能」など、入試条件が良かった横浜国立大学を志望し、なんとか合格できました。私達の担任はユング心理学で高名だった故・小川 捷之先生で、実にユニークな先生でしたが、入学してきたクラスの連中も男子を中心にユニークというか変人が多く「さすがは心理学専攻」と唸りました(笑)。

心理学専攻は一学年30名程度で、非常にカリキュラムが充実していたのを強烈に覚えています。なかでも大学前半に展開された、自分を被験者として学ぶ心理テスト、各種心理実験のレポートは年間に30本以上課せられていて、それを丁寧に大学院の先輩がフォローしてくれました。この実験とレポート指導によって、自分の思考プロセスに「仮説→実験→証明」というものごとを考えるときの大原則がくっきりと刻まれました。また、当時の1980年代後半は、急速な勢いでパソコンやワープロが普及していた時期で、私もワープロを駆使して文章を書くことが好きになりました。ちなみに、大学でのこの教育「論理的に考える」「適切にレポートを書く」は、社会に出た後に非常に役立っています。

恩師、福田幸男先生との付き合いは今でも・・・

大学3年で実験心理学のゼミに入って面倒を見てもらったのが福田幸男先生。ゼミ室、そして大学の居心地が良かったこと、さらには学習塾でのアルバイトが楽しくなって大学には1年余計にいてしまいました(笑)。言い訳っぽいですけれど、20歳くらいのときにぼんやり考える時間があったことは40歳の今から振り返ればとても良かった気がします。ちなみに福田先生には人生の相談をいろいろ聞いていただいたので足を向けて寝られません。

福田ゼミは、ていねいなゼミ指導は言うまでもなく、塗師ゼミなどと合同で箱根に合宿に行き、酒豪の大学院生と夜を語り合ったり、中華街の裏通りにある小さい料理店で忘年会をやったりと実に楽しい日々でした。福田先生はコーヒー好きなので、ドリップコーヒーを飲んだのもよく覚えています。

心理学専攻を生かして中高一貫校を研究


2007年、大阪梅田での「関東受験保護者会」にて

大学を出て就職したのは日能研。中学受験専門の学習塾です。日能研が面白いのは、単に志望校合格だけでなく、私立中高一貫校のカリキュラムや教育内容を徹底的かつ客観的に研究して、その良さを保護者に知らせようとする社風だったところでした。私が配属されたのは、そのような私立中高一貫校の学校情報を扱うセクションで、前述したような大学での学びが活用できたのです。

入社した1990年代以降、首都圏を中心に中高一貫教育は中等教育の太い柱となっていき、現在首都圏では中学受験率は20%を突破するようになっています。日能研本社は大学からほど近い、新横浜なのですが、現在、私は首都圏をはじめとして北海道から九州まで日本中を講演会や取材で移動する日々が続いています。報道機関等の取材や記事原稿の依頼を受けることも非常に多く、先日筑摩書房から「中高一貫校」という新書も書き上げました(著者名は日能研進学情報室ですが、私が書きました)。もし中高一貫校に興味のある方はお読みください。

同窓との出会いは感動”大”


取材で訪れた日本工業大駒場中高において 校内鉄道に乗車

マスコミ関係者や、または私学関係者とお会いしていると、時折、横浜国立大の卒業生と出会うことがあります。そんなとき「おお、あなたも国大か!」と大いに盛り上がり仲良くなることが少なくありません。早稲田や慶應のように卒業生が多くなく、ちょうど沖縄で「ヤンバルクイナ」に出会えるほどの希少性があるため感動が大きいのです(笑)。

そんなところも横浜国立大学の良さだとつくづく思いますね。

(担当:総務部 広報・渉外課)


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