第17回 中垣 雅葉さん

5歳より生田流箏曲を学び、1990年にNHK邦楽技能者育成会を修了。在学時代は邦楽研究会に所属。現在、二十絃箏奏者として日本国内に限らず、海外にも活動の幅を広げて活躍中。東京在住。中垣さんオフィシャルサイト新しいウインドウが開きます

国内はもとより、世界中で活躍している本学卒業生の近況をお知らせします。

第17回は、在学中に工学部建設学科での学業と、幼少期から続けていた箏(こと)との両立を続け、現在、二十絃箏奏者として活躍されている中垣雅葉さんをご紹介します。

今回は、学生広報サポーター2名がインタビューを担当し、コンサートやCDで中垣さんの演奏も聞いた上で取材に臨みました。

2009年9月28日(月)東京都内にて

様々な選択肢のなかで自分の可能性を導いた横浜国大

臼井 横浜国大工学部建設学科を選んだ理由をお聞かせください。

中垣さん 高校のとき、進路がなかなか決まりませんでした。
箏を小さい頃から続けていましたが、選択肢が色々とあり、様々な可能性が自分にはありました。アメリカの大学も入れて考え、決断の末、日本の大学を受験することを決意しました。
学科を考える上で、私は卒業論文のテーマを考えたんです。そのとき、箏(こと)の音が良く響くコンサートホールの設計をテーマにした論文を書きたいと考えました。そこで、建設学科のある大学を探して、横浜国大をみつけました。


笑いを交えながら、盛り上がるインタビュー

サークルとの出会い

臼井 学生時代の思い出をお聞かせください。

中垣さん サークルに入ったことが良かったです。大学2年のとき、1年間、NHK邦楽技能者育成会に参加し、修了できたのも、サークルでの紹介のおかげです。勉強の幅が広がりました。
育成会は毎週火曜日、朝から晩までだったので、授業に出ることは正直、大変でしたが、きちんとまじめに授業は出ていました。皆勤賞です。
様々な講師の方の授業はとてもおもしろかったです。

横浜国立大学に入ったからこそ得たこと

臼井 大学で学んだこととは、全く別の分野へ進まれましたが、大学時代に学んだことで、現在役に立っている、または生かされていることは何かありますか。


学生とのやりとりを楽しむ中垣さん

中垣さん 音楽大学でなくて良かったと思うのが、ロジカルで話す大切さを大学の先生から教わり、とても役立っています。卒業して20年経ちますけど、勉強する時期であったと実感します。ゆとりある大学生活ですから、後悔しないように、サークルに参加したり、将来をみつけてほしいですね。無意味に過ごすのはもったいないと思います。

箏をはじめるきっかけはお母様の習い事

臼井 箏をはじめたきっかけをお聞かせください。

中垣さん 元々、母親が習っていて、家には常に箏がありました。3歳、4歳の頃は、母の稽古によくついて行きました。自分から習い始めたいと思ったのが、5歳の時です。先生の教えが上手だったということもありましたが、興味をもって始めたことだったのでやめたいと思ったことはなかったです。先生のおかげですね。

大学時代での苦労が今の原点であり、現在の人生のリセット

臼井 学業と音楽の両立について聞かせてください。苦労したことは何かありますか。

中垣さん ないですね~(笑)割り切れるんですよ。大学は大学。練習は練習と。
途中何度も大学を辞めたいと思いましたが、親孝行がしたかったんです。何よりも好きなことをやりたかったから、がむしゃらに上手になりたいという知識欲がありました。そのおかげもあって、大学に入ってからは知識が広がりました。
時間をつくるのが大変で、自分のペースを抑えてやっていました。こうした苦労が糧となって、もっと練習しよう、もっと磨こうという気持ちを開放しているのが今の自分です。今ならできると思うんです。周りに迷惑かけてでも、やっていこうと思っています。

やりがいが輝く未来を築いていく

臼井 今のお仕事のやりがいはどういったところですか。

中垣さん 全部がやりがいではありますが、一番は、人のためではなく、自分のためです。
自分が生きていると感じます。自分が生きてきてよかった、自分は生きていていいんだって。箏を演奏しているときに感じます。とはいいつつも、様々な方々の思いも一緒に背負っているのも事実です。
演奏する機会をいただくこともやりがいを感じます。共演者の方たちの若いエネルギーが良い刺激となって、もっとがんばろうとさらにエンジンがかかります。
箏を日本だけでなく、世界に広めていきたいです。色々と開拓し、後輩たちのためにも、箏を後世に残していくためにも、箏のオリジナル曲を作曲・演奏していきたいと思っています。

世界中のたくさんの人たちに箏の音色を届けるために

臼井 海外で公演されることも多いそうですが、現在の活動内容と今後の活動予定について教えてください。

中垣さん 箏コンチェルト、つまり箏でオーケストラとの共演をしたいです。10年かけて実現できたらいいなという夢をもっています。
世界の人に箏というものを知ってもらうために、世界楽器であるヴァイオリン・チェロ・ピアノとの曲も書いています。そして世界中の演奏家とそれらの曲を演奏したい。音楽の本場の人たちは皆、箏の良さを高く評価し、絶賛しています。ぜひフランスやイギリス、ポーランド、ウィーンで演奏をしてみたいですね。
まずは銀座でコンサートを行う予定があります。

今を生きるためのモットーとは

臼井 在学生へのメッセージをお願いします。

中垣さん やりたいことをやってください。やらないで後悔するよりも、やって後悔して、失敗したらまた、そこからリセットすればいいんです。今、やりたいことは今しかできないのです。
私のモットーは「自分らしく生きる」です。世の中が変わろうと、私は箏をやっていきたいです。
大学時代、たくさん培ったことが多いです。1秒1秒が人生の分岐点です。選択の連続です。過去には戻れません。行き止まりはありません。前向きが大切です。そして友達を大切にしてください。エネルギーをもらえますから。

臼井 ありがとうございました!


楽しかった取材を終えて(左から臼井、中垣さん、山口)

インタビューを終えて広報サポーターからの感想

臼井 美恵 「貴重な取材をさせて頂き、誠に光栄です。有難うございました。中垣さんの前向きな生き方と、いつまでも夢を持ちつづけ、輝きつづける姿にとても感動しました。 夢をあきらめず、自分らしく生きる大切さを今回の取材を通して、考えさせられました。いつまでも若い精神をお持ちで、私まで、とてもエネルギッシュに、和やかな取材となりました。中垣さんの取材は私の人生の目標を見つめ直す、とても素敵な時間でした。私らしい生き方、そして、自分のモットーをいつまでも大切にしていきたいです。」

山口 祐美恵 「事前に中垣さんの曲を聴いていただけに、「皆もやりたいことをやって」という言葉に説得力を感じました。今も変わらない横浜の町並みの話は、驚きと嬉しさがこみ上げてきました。在学中は、箏に夢中になりながらも、学業などもしっかりやっていたという所は私も見習おう と思いました。今も大きな目標を持っていることが印象的で、話を聞いているだけで元気をもらえる素敵な方でした。」

(担当:総務部 広報・渉外課)


ページの先頭へ

トップページへ

ページの先頭へ