第18回 町田 恵津子さん

大成建設株式会社 勤務
2010年横浜国大橋梁耐震工事 担当

国内はもとより、世界中で活躍している本学卒業生の近況をお知らせします。

第18回は、本学卒業後、社会人2年目ながら、母校での工事現場で監督を担当した町田恵津子さんをご紹介します。
「毎日、自分が周囲から学びながら仕事をしています。」と話す町田さん。
謙虚な気持ちで前向きに取り組む姿勢が、インタビューを担当した学生広報サポーターにも参考となる、とても貴重な機会となりました。

2010年6月21日(月)本学にて

横浜国大そして、横浜という街からも土木を学ぶ

田辺 横浜国大の建設学科を選んだのはどうしてですか?

町田さん もともと自分の仕事が「かたち」に残るということにとても魅力を感じていたのですが、実家を新築した際の設計士の方が女性だったことで、女性でもこのような分野で仕事ができることを知りました。
横浜国大を選んだ理由は、まず人数が少なくて、アットホームな感じがしたことと、現場見学が多く企画されていたからです。
初めは住宅に興味がありましたが、色々と調べていくうちにもっと大きなものを造ってみたいと思い、土木の世界を目指し始めました。
そして、神奈川県内には海も山もあり、また、横浜にはみなとみらいもあって、街自体に土木を勉強する材料が溢れていると思ったからです。


国大橋の耐震補強工事について話してくれる町田さん

仲間との絆がもたらした勝利

田辺 大学時代はどんな学生でしたか?

町田さん 1年生から3年生までは、ほとんどアルバイトとサークルがメインの生活で、どちらかというとテストの直前にしか勉強しないような学生でした。
4年生で研究室に配属されてからは、研究室が生活の中心でした。4年生の時には自分達で短い鋼橋を設計・製作して、組立スピードなどを競うブリッジコンテストのアジア大会に出場しました。
この他にも、研究室のメンバーで海外の橋の設計現場の見学に行ったり、卒業研究の実験をしたり...本当に土木中心の生活でした。仲間に恵まれたので、土木にまつわる思い出がたくさんあります。

田辺 ブリッジコンテストの結果は・・どうでしたか?

町田さん アジア大会で優勝しました。

田辺 え~っ・・(すごい)! どういう選考基準なんですか?

町田さん デザイン、橋自体の重さ、組立スピードや、重りを載せた時のたわみの予測値と実測値の差、プレゼンテーションなど色々な項目で採点され、その合計点を競い合います。

「進学」と「就職」の選択

田辺 もう一度、大学時代に戻れたら何かやりたいことはありますか?



インタビューは不慣れとのことで
したが、笑顔がこぼれる場面も

町田さん もっと勉強しておけば良かったと日々思っていますが、もう一度戻れるなら、もっと旅行して色々なところを見てみたいですね。
学生で時間がたくさんある時に、旅行や留学などで違う文化に触れておけばよかったなと思います。

松木 町田さんは、大学院には進まれなかったんですか?

町田さん 大学院への進学と就職とですごく迷ったんですが、私は学部で卒業して就職する方を選択しました。

松木 理由を教えてもらえますか?

町田さん 院生で自分より2年多く学んでいる先輩方の知識を羨ましく感じ、同期も大部分は進学だったので私も大学院に進みたいとも思いました。一方で、早く社会へ出て親孝行したいという気持ちもあり、とても迷いました。でも私の中では現場に出て、ものづくりの最前線でより実践的な知識を身に付けたいという思いが強かったので、就職を選びました。私は就職しましたが、大学院でより専門的なことを深く学ぶということもとても良いことだと思います。

横浜国大でのプラスアルファの経験が、今生かされている

田辺 大学時代に学んだことで現在、生かされていることは何かありますか?

町田さん 大学時代に学んだことは、授業での知識や先生方の考え方はもちろんですが、日本国内だけではなくて、海外の現場見学にも参加させてもらえたことからも たくさんのことを学びました。それと、大学に紹介してもらって参加したインターンシップでの経験も役に立っています。


学生からは質問が次々と飛び出しました

田辺 私も何度か現場見学に行っています。社会に出てから現場見学のどんなことが役に立っていますか?

町田さん 私が参加した中で印象深い見学会は二箇所あります。
一つ目は中越沖地震で被災した新潟県山古志村。二つ目は、発展途上のバングラディシュという国です。
山古志村では、街が崩れて流されてしまうという想像できない光景が目の前に広がっていて、ライフラインが分断された山古志村の復旧に係る現場を見ることで、インフラの重要性と土木という仕事の社会的意義を感じました。
バングラディシュでは、舗装された道路はほとんどなく、ライフラインの整備も完全とは言えません。日本にいると当たり前ですが、これらが整備されていることのありがたさと、それを実現させた土木の仕事の凄さを実感しました。
これらの経験が、人々の生活を支えたいと思うきっかけとなり、今の仕事に活かされていると感じます。

建設業界で女性として働くこと

田辺 今の就職先を選んだ理由は?

町田さん 建設業界は男性の仕事というイメージが強くて、女性が働いている前例が少ないのですが、私の会社は女性の採用に対して積極的だったので、働きやすいのではないかと思ったからです。


作業期間中は工事現場付近にプレハブを建て、そこがオフィスになるそう

田辺 今のお仕事のやりがいは?

町田さん 現在担当している現場を含めて、これまで二つの現場を担当してきましたが、まだ、完成に立ち会ったことがありません。
多分、完成に立ち会い、それを初めて人に使ってもらったのを見たときに、凄くやりがいを感じるんじゃないでしょうか。自分の仕事が、「かたち」に残るというのが一番のやりがいになるんだと思います。

松木 今のお仕事で苦労していることは?女性が少ないことでしょうか?

町田さん 女性が少ないからという苦労は今のところあまり感じていませんね。
周りの方の協力があるからだと思います。

何百年も残る仕事をしたい

松木 現場で2年目ということもあって若い方だと思いますが、周囲との年齢の差での苦労は感じたりしませんか?

町田さん それはありますね・・・。自分の両親よりも年上の人たちと一緒に仕事をしていますから。自分が生きてきた年数よりも、その方々の仕事の経験年数が長かったりしますし、みなさん仕事に対するプライドも持っています。そのような作業員の方々に、私が仕事の指示をするのは難しいです。信頼してもらうためにコミュニケーションをとることが大切ですね。



実際の工事現場を見ながら仕事内容を説明

田辺 今後の夢や目標はありますか?

町田さん 何百年も残るような大きなプロジェクトに関わって、その仕事を自分の家族と一緒に見ることです。目標は、技術者としても女性としても一人前になることです。

自分の目で見て体験することが大切

田辺 在学生へのメッセージをお願いします。

町田さん インターンシップでも旅行でも、実際に自分の足を使って見に行って体験して欲しいです。

田辺 受験生へのメッセージをお願いします。

町田さん 私はオープンキャンパスで、実際に先生の話を聞いたり、キャンパスの雰囲気を見て横浜国大へ行こうと決めました。横浜国大は、一つのキャンパスに集まっていて、色々な学部の人とも友達の輪を広げられるチャンスがあるところだと思うので、ぜひここで、楽しい学生生活を送ってほしいなと思います。

田辺、松木 本日はありがとうございました!


貴重な機会となったインタビューを終えて(左から松木、町田さん、田辺)

インタビューを終えて広報サポーターからの感想

田辺みどり 町田さんの取材をさせていただき、将来に対して漠然とした不安を覚えていましたが、今 自分がやるべきことがわかりました。シビルエンジニアリングコースには見学会がたくさん行われます。少しでも多く参加し、たくさんのものに触れたいと思います。

松木隆洋 実際にお話してみると、2歳年上とは思えないくらい、とても大人びていると感じました。インタビューの中での受け答えにもあったのですが、高校生のころから自分の進路をきちんと考え、現在それが実現しているのがすごいと思いました。同じ会社に入社する後輩として、見習いたい部分がたくさんあります、2年後自分も後輩から憧れられるような存在になりたいです。

(担当:総務部広報・渉外課)


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