第21回 奥村 憲造さん

工学部建設学科 1990年卒業
トルコ三菱東京UFJ銀行 次長  イスタンブール(トルコ)在住

国内はもとより、世界中で活躍している本学卒業生の近況をお知らせします。

第21回は1990年に工学部建設学科を卒業後、三菱銀行(現 三菱東京UFJ銀行)へ入行、本店ディーリングルームや横浜支店といった日本での勤務だけでなく、ルクセンブルグ・ドイツでの海外勤務を経験し、現在はトルコで働く奥村さんにご寄稿頂きました。

横浜国大に入学した理由、学生生活

 小さい頃より数学(算数)・理科に興味を持ち、また得意だったため自然と大学は理系を指向するようになりました。数ある学問分野の中でも、土木工学は我々生活の礎となる『身近に感じられる理系』。是非自分もその専門知識を習得し、インフラ基盤の整備・充実に貢献したいと高校生の頃から考えていました。当時は横浜市政100周年・開港130周年を記念した『横浜博覧会』を契機に『横浜みなとみらい21計画』が本格化しており、その計画のお膝元として発展する港町、そして国際都市である「横浜」に立地する横浜国大は最も相応しい進学先と考えていました。

 入学後もその指向が揺らぐことはなく、当時は土質・構造・水理・計画・コンクリート等の専門知識の習得とともに製図・測量や実験と数々の実習が本当に楽しいものでありました。また並行したテニスサークルでの会長職での経験も楽しい思い出です。学業との両立は非常に厳しいものがありましたが、先頭に立って組織を束ねていくことの難しさや他組織との交渉経験等この時に学べたことはその後の社会人生活の基礎を作ってくれた気がします。


アメリカでのホームステイ

 また、大学3年時に短期間ですが米国に滞在し、英語力を集中的にアップさせ、ホームステイ先の家族等と触れ合う機会を持ちました。これはこれまでのキャリアに大きく役立っており、学生時にしか出来ない貴重な経験だったと思います。

銀行に就職した経緯、就業後から現在まで

 私は父親の仕事の関係で小学校の5年弱を西ドイツで過ごしました。この時の印象は強く、自分もいつかは海外で働きたいと強く思っていました。就職活動では多くのOB訪問を行う中で、物事を論理的に考える理系人材の採用に積極的だった金融機関に着目するようになりました。経済の最前線に立ち、今後積極化するであろうグローバルビジネス展開に関与することで、自身の視野をより広げ成長出来るのではないかと思うようになり、銀行に就職しました。


ドイツ駐在時に同僚と

 その後、これまでの大半を為替・資金・デリバティブ等を取扱うトレジャラーとして過ごしてきました。仕事では、グローバルな市場を相手とする為替そして資金ディーラー、海外拠点での為替資金取引・ALM(資産負債管理)・市場リスクヘッジのお客様へのご提案と様々な経験をさせて頂きました。勤務地は東京・横浜だけでなく、ルクセンブルクやドイツも経験し、更に2013年から、成長著しいトルコに拠点を立ち上げるべく、その準備員として赴任し、同年秋にトルコ三菱東京UFJ銀行を無事開業、以降拠点運営企画全般に関わっています。

海外での生活・楽しみ

 欧州勤務が長いこともあってサッカー観戦を楽しむ事が多いです。特にドイツ勤務の頃はスタジアムにも何度も足を運びました。ロンドン等、様々な場所で観戦しています。地の利は生かせています。


ミュンヘンのサッカー場前

 日本への帰国は2年に一回程度の頻度です。帰国時は親や友人と会い、日本の美味しいものを食べるのが最大の楽しみです。たまに帰国するとその変化や日本、日本人の良さ・悪さそして様々な分野での日本の技術の先進性を感じます。一言で言えば、日本は『非常に恵まれた平和な国』だと思います。

仕事のやりがいや苦労

 現在は、50人以上のトルコ人スタッフと共に、トルコ国内の日系企業を含む多くの企業のご支援をしております。2000年代初頭に金融危機を経験したトルコはある意味では日本や欧米諸国以上に当局の規制は厳格で銀行間の競争は激しいものがあります。当地で商業銀行業務を営む唯一の日本の銀行、そして日本を代表する金融機関の一員としてトルコ経済発展に貢献し、日本・トルコ経済交流の架け橋として活躍できる醍醐味を日々感じています。


トルコでのお客様向けセミナーにて

 私はこれまでの海外勤務が3カ国、通算で11年となりましたが、それぞれの国で文化や商習慣の違いがある中、言語の壁を乗り越えこれらを先ずは理解・尊重しつつ、日本の企業としての考え方やルールを如何に理解・浸透させるかに最も腐心します。しかしこのようなチャレンジ自体が貴重で、日本国内では出来ない経験も多々させて頂きました。通貨ユーロの統合や欧州危機も目の当たりにしました。

 また海外勤務では若い頃から組織のマネージメントに携わる貴重な経験をさせて貰っています。このように様々なことを経験し、自分の成長を肌で強く感じています。是非、若い方にも視野をグローバルに向け、努力をしていって頂きたいと思っています。

在学生のみなさんへ

 大学では自分のやりたいことにどんどんチャレンジするべきです。学生時代ほど自分でハンドリングできる時間を持てる時はなく、何にでも取組める時だと思います。ただ、その先を見据えて将来何をやりたいのか、その為に今やっておくべき事は何なのかと目的意識・課題意識を持っておくことが大事と考えています。 また、語学やグローバルな感覚の醸成に是非積極的に取組んで欲しいと思います。ただ、語学というのは我々人と人が触れ合う為のツールです。TOEICやTOEFLの得点力をアップすることが語学力の全てではありません。是非、ネイティブと触れ合って『会話が出来る』スキルの向上に取組んで欲しいと思います。

 さらに多くの横浜国大の卒業生が、世界を相手にあらゆる舞台で活躍することを期待しています。


ドイツ駐在時出張先

(担当:総務部 広報・渉外課)


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