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第10回欧州英語討論会実施報告 開催地:ローマ・ベネチア

ローマ第3大学討論会終了後
ローマ第3大学討論会終了後

2015年11月12日、第10回欧州英語討論会は無事に終了しました。欧州英語討論会は経済学部特殊講義で、受講者は面接等で選ばれます。欧州の2大学を訪問し、討論会を行います。討論会では経済に関するトピックについてプレゼンテーションをしてから、ディスカッションを持ちます。欧州では討論会だけではなく、企業訪問、文化・歴史に関する実地研修も行います。今年度は10人の学部生が引率教員(マッコーレー、石渡)とともにイタリアのローマ第3大学(ローマ)と本学協定校のカ・フォスカリ大学(ベネチア)を訪問しました。

ローマ第3大学討論会前の準備風景
ローマ第3大学討論会前の準備風景
21世紀日本経済についてのプレゼンテーションを聞く聴衆
21世紀日本経済についてのプレゼンテーションを聞く聴衆

1992年創立のローマ第3大学はローマで在学者数が第2番目に多い大学です。市内中心地から市営地下鉄で10数分乗ったBasilica San Paolo駅近くにあります。
討論会はLucilla Lopriore教授主宰により、2日間行われ、本学は3つのプレゼンテーションをしました。その一つ、‘Japan’s Economy in the 21st Century’では、日本の近代経済史の概要を述べてから、21世紀のグローバル化経済の中で日本が直面している課題について分析し発表しました。ローマ第3大学からの依頼を受け、‘Japan and the EU’というテーマでもプレゼンテーションをしました。EUと日本の関係について歴史を追って説明した後、経済大国間における健全な貿易やEU関連諸団体における日本のオブザーバー国家としての立場を中心にプレゼンテーションを展開しました。参加者の学生も教授陣も日本に精通しており、集団的自衛権と憲法改正についての若者の意見が求められたりする等、難しい質問もありましたが、経済活動における両国の組織的犯罪、つまりマフィアややくざの影響についての質問は興味深いディスカッションに発展しました。


ローマ第3大学によるAquaSociALについてのプレゼンテーション
ローマ第3大学によるAquaSociALについてのプレゼンテーション

ローマ第3大学のプレゼンテーションは経済学博士過程のMartina Iorioさんと Nicola Caravaggioさんが汎欧州交流事業の一つであるAguaSociALプロジェクトについてプレゼンテーションを行いました。これは2ヶ月間、ブラジルで行ったダム建設プロジェクトの調査報告です。このプレゼンテーション後彼らの指導教員であるSalvatore Monni教授のご指導により、ダム建設にまつわる様々な社会問題や経済問題について議論することができました。

チネチッタ映画撮影所を訪問
チネチッタ映画撮影所を訪問

ローマでは企業訪問も行いましたが、企業訪問は欧州英語討論の中でも学生待望の教育活動です。今年度、訪問した企業は名代なCinecitta(チネチッタ) です。Federico Felini, Sergio Leone, Martin Scorsese といった類の映画監督が愛したチネチッタ映画製作所を視察するのは楽しみでしたが、今回の討論会のメイン・テーマの一つが「ソフトパワー」だったこともあり、一層意義深いものとなりました。チネチッタは「テルマエ・ロマエ」の撮影場所として特に近年、日本の学生の間では名前が知られています。製作所の見学中、ガイドがチネチッタが果たしたイタリア映画の歴史的役割と現地経済への貢献についても説明してくれました。

ローマでは一歩外に出れば、そこが歴史・文化実地研修の場です。討論会を通して学修するという主要教育活動に加え、参加者はバチカン、コロッセオ、フォロ・ロマーノ、トレビの泉、パラティーノの丘、古代ローマ時代の港湾都市オスティア・アンティーカなどの歴史建造物、名所、旧跡を見学し歴史・文化の研修をすることができました。

討論会終了後のカ・フォスカリ大学生と本学部生
討論会終了後のカ・フォスカリ大学生と本学部生
カ・フォスカリ大学での討論会
カ・フォスカリ大学での討論会

11月4日から滞在したローマを11月8日に離れ、ベネチアに移動しました。討論会開催大学であるカ・フォスカリ大学は1868年に創立されましたが、経済学部は近年になってから新設されました。経済学部施設はベネチア唯一の食肉処理場があった場所に建設されたとのことです。カ・フォスカリ大学にはヨーロッパで最大規模の日本研究センターがあります。ここでは1600名の学生が日本学を学んでいます。当然、日本に興味関心のある学生が多く、本学のプレゼンテーションには約100名のカ・フォスカリ大学生が参集しました。 ‘Women’s Role in the Japanese Economy’というテーマで日本の女性の労働力率を表す鮮明なM字型カーブを示し、この状況の打開策を発表しました。討論会終了後もカ・フォスカリ大学の学生と本学の学生は 和やかに会話を繰り広げていました。

2016年度第11回欧州英語討論会はブカレスト(ルーマニア)とアテネ(ギリシア)で開催する予定です。

カ・フォスカリ大学にて
カ・フォスカリ大学にて


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