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【プレスリリース】半導体レーザー中の強い光・物質相互作用による発光観測

【プレスリリース】半導体レーザー中の強い光・物質相互作用による発光観測

 横浜国立大学大学院工学研究院の堀切智之准教授と米国スタンフォード大学の山本喜久名誉教授(現内閣府ImPACTプログラムマネージャー)らは、微小半導体レーザーからの発光スペクトルにおいて新たなピーク構造を観測し、最新理論との比較によって、従来の半導体レーザーでは消失することが定説であった光-励起子間の強結合効果が高密度下においても強く働いている可能性を見いだしました。
 物理学では光共振器内で原子と光子が発光・吸収を繰り返す強結合という現象が知られています。この現象は、半導体レーザーと同じ構造を持つデバイスにおいても励起子(電子―正孔束縛対)と光子の間に生じ、励起子ポラリトンと呼ばれる複合粒子を形成します。この粒子は、多数励起されるとポラリトン凝縮と呼ばれる巨視的量子現象を起こし、さらに高い密度に到達すると、ポラリトンそのものが崩壊し従来型の半導体レーザーに転移するというのがこれまでの定説でした。今回、同じ系の高密度領域において、ポラリトン凝縮や半導体レーザーのいずれにおいても見られたことのない新たな発光スペクトルが観測されました。この結果は、高密度励起下においてもポラリトンが崩壊しない事を示唆するもので、光の存在による電子-正孔多体系の新たな物理理解を切り開く可能性があります。
 本成果は、大阪大学小川哲生グループの山口真博士、上出健仁博士、ニューヨーク大学上海校のティム・バーンズ助教授、自然科学研究機構分子科学研究所の鹿野豊特任准教授、情報・システム研究機構国立情報学研究所、ドイツ・ウルツブルク大学らとの国際共同研究により得られたもので、2016年5月19日発行のネイチャー・パブリッシング・グループの学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。


詳しくは、詳細資料をご覧ください。
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問い合わせ担当先

横浜国立大学 工学研究院 准教授 堀切智之 電話:045-339-3356
メールアドレス:horikiriynu.ac.jp

(担当:総務部広報・渉外課)


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