服飾文化共同研究に
「『きもの』文化の伝承と発信のための教育プログラムの開発」が採択


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浴衣を題材とした
日本での授業研究の実施

教育人間科学部 薩本弥生准教授(総括)の他、同学部 堀内かおる教授、埼玉大学 川端博子教授、茨城キリスト教大学 扇澤美千子准教授、山梨県立大学 斎藤秀子教授、大妻女子大学 呑山委佐子教授の6名からなる研究プロジェクトが、今年度から3年間のプログラム「『きもの』文化の伝承と発信のための教育プログラムの開発−「きもの」の着装を含む体験学習と海外への発信−」を「服飾文化共同研究」に申請したところ採択されました。

「服飾文化共同研究」は、文部科学省の「人文学および社会科学における共同研究拠点の整備の推進事業」の委託を受け、「服飾文化共同研究拠点」として文化女子大学文化ファッション研究機構が行う共同研究です。本プロジェクトは研究課題の一つである「きもの」文化をテーマにした公募に申請しました。

新学習指導要領においても伝統や文化に関する教育の充実が求められており、本プログラムは、「きもの」文化を伝承するための、そして、世界へ発信するための教育プログラムを開発することを目的としています。

具体的には、中学校、高等学校の生徒を対象として、「きもの」の中でも最もカジュアルで身近な浴衣を取り上げ、その着装を学ぶことで「きもの」文化を体験させ、さらに「テーマ学習」を通して「きもの」文化に対する理解を深める体験型教育プログラムを開発する予定です。

これらの学習を通して、子どもたちの心に日本の「きもの」文化を尊重し継承・発展させようとする芽を育てます。その他、グローバル化にも対応することを含め、以下のような課題に取り組みます。

  1. デジタル版の教材を作成し、WEBサイトで教育サービスの提供を行う
  2. グローバル化に対応し、「きもの」を通じた日本理解と文化交流の促進に貢献する
  3. 浴衣を題材に英語版印刷教材や同デジタル教材を作成する
  4. 英語版教材の利用を含めた教育プログラムを開発する
  5. 海外のWEBサイトで、教育サービスの提供を行う
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浴衣を題材とした授業研究の一環で、7月および9月には協力校の一つ、本学の教育人間科学部附属横浜中学校において葛川幸恵教諭が授業実践し、10月には海外での授業実践の準備としてイギリスのラフバラにおもむき、日本人会およびラフバラ大学のDesign& Technology Departmentの共同研究者Zanker氏の協力により、現地の大学生および社会人対象に授業研究の準備段階として (1)日本の伝統文化に関するアンケート、(2)開発した英語版着装ビデオを用いた浴衣の着装体験、(3)ビデオの評価、(4)着装後の着装感についてのアンケートを行いました。

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薩本先生(左)と斎藤先生(右)
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ラフバフでの着装ビデオを用いた浴衣着装の実践の様子
きもの文化伝承と発信プロジェクトポスター

着つけワークショップの様子は、ラフバラ大学のホームページで紹介されています。
http://www.lboro.ac.uk/service/publicity/news-releases/2009/142_JapaneseTeachers.html
(教育人間科学部)