都市科学部

College of Urban Sciences

都市づくりとグローバル社会、イノベーション創造を担う次世代の人材を育成するため、都市科学部を設置し、本学の文理融合の蓄積をいかした教育を行います。

学部の概要

都市科学は、都市を担う人間と支える文化、社会を対象とし、都市社会の構想と設計のために人文社会科学領域を再構成し、都市をかたちづくる建築物および都市基盤施設の計画や設計および運用、維持にかかる課題とともに、これらをとりまくすべての広い意味での自然環境、社会環境を対象に、それらにまつわるリスクとの共生にかかる課題を、科学的な分析を通して取り組む学問です。
このように定義する都市科学を学ぶ都市科学部は、未来の都市を担う人材を育成するために、21世紀そして、さらに22世紀につながる世界および国家を先導する、都市という学領域の土台を科学的に学ぶ教育組織であり、学部の教育理念のもとで、都市に関する必修の学部共通科目(基幹知科目)を設定します。

学科名 入学定員 編入学定員
都市社会共生学科 74人
建築学科 70人 2年次編入学 2人
都市基盤学科 48人 3年次編入学 5人
環境リスク共生学科 56人

学科の概要

現代社会が抱える複合的な問題を解決するために、様々なフィールドを結びつけ社会や文化に対する批判的かつ創造的思考を発揮できる知を育み、建築学や都市基盤学や環境リスク共生学との対話を通じて都市に対する多角的で深い認識に立って、都市社会の未来を構想することのできる力を重視し、21世紀の世界において、多様性が持つリスクと可能性に対する深い洞察を持ち、これを新しい価値観の創出のために応用し実践できる人材を育成する。

学びの分野

「都市のために再構成された人文社会科学」にとって最も肝要なことは、未来の都市社会を構想・設計する力を養うことであり、グローバルとローカルの接合、都市の創造的現場や理工系との協働を含めた社会への実装を実践型教育として組み込んだカリキュラムを構想している。

そのため、社会構想系科目(ベーシック科目)と社会設計系科目(アドバンス科目)に区分し、社会的ニーズに段階的に応えるよう工夫する。ダイバーシティ(多様性)のもたらすリスクと可能性に対する多様な視点やアプローチを提供するこれら二つの科目区分をコモンズ科目として位置づける。また、コモンズ科目をさらに発展深化させるため、グローバルフィールドとローカルフィールドを横断する演習科目を設定する。同時に、関連科目として他学科提供科目、他学部(経済学部・経営学部)提供科目を組み合せることで、都市に対するより深い認識と実務能力を身につけた人材の育成を目指す。またスタジオ科目を導入し、これらの科目での学修を実践へと応用する力を身につける。

学びのシステム

1年次
主に導入的役割を担う「専門基礎科目」と「コモンズ・ベーシック科目」を修得する。
2年次~3年次
2年次以降、「コモンズ・アドバンス科目」と演習科目である「ローカル/グローバル科目」を履修し専門性を高めていく。
2年次以降インターンシップ科目と他学科・他学部提供の関連科目を履修し、2年次から3年次へと続くスタジオ科目において、これらの科目での学修を実践へと応用する力を身につける。
4年次
課題演習と卒業研究からなる卒業関連科目では、構想・設計・実践を通じた学びの評価と総括に充てる。

求める学生像

  • ○現代社会においてダイバーシティが生み出す様々な問題と可能性の本質を理解した上で、技術・自然・人がより共生した都市社会の創成に貢献したい人
  • ○歴史を通じて培われてきた芸術や現代の文化が都市創成で果たす役割を学び、文化や芸術が持つ多様性を生み出す力で都市や社会を豊かにしたい人
  • ○国内外を問わず、都市化によって生み出される周縁化の問題(格差や貧困)を理解し、ダイバーシティに配慮した社会開発の策定・実践を行いたい人

卒業後の進路

大学院(横浜国立大学大学院都市イノベーション学府など)への進学。

情報コミュニケーション分野、商社・小売業など流通分野を含め、技術と人、人と人の仲介者として業種横断的に活躍する人材。

社会リスクへの対応やその復興に対応するようなまちづくり系の公務員や建築・土木分野の管理・総務部門。文化芸術・観光・まちづくり関連の公益法人・NPO、都市開発関連の民間企業の企画部門や広報部門、通信・メディア関連企業など。

ローカル・グローバルの多様な社会的課題に応答するために、建築学を中心に人文社会科学の視点から工学まで文理にまたがる幅広い知を育み、幅広い知に下支えされることで、都市リスク、社会リスクや自然災害リスクを科学的に把握しながらも、歴史・文化・風土への詳細な観察と尊重の上で、人間生活と生態系とのバランスのとれた建築・都市・環境を論理的に構想できる人材や、理論の裏付けのもとで、創造的な建築や都市環境・まちづくりを力強く実践することの出来るリーダーシップを持った人材を育成する。

学びの分野

建築学は人と社会のインターフェイス技術として、身体的スケールから地球的スケールまであらゆる分野に跨る総合的な学問分野であることを理解し、社会のニーズを踏まえた上で課題解決と価値の創造の両立をめざす、広範かつ統合的な知の素養を身につける。

建築理論、都市環境、構造工学、建築デザインという四つの分野を三つのステップ(「建築への導入」期(1年春学期~1年秋学期)、「建築への素養」期(2年春学期~3年春学期)、「建築の探求」期(3年秋学期~4年秋学期))で構成・展開し、幅広い分野を横断的・有機的かつ総合的・体系的に学修する。建築設計を学ぶ演習科目は、これら四つの分野と三つのステップに対応しつつ中心的に展開され、基礎的なプレゼンテーション能力や構成力を高める教育も並行して展開する。

学びのシステム

1年次~3年次
1年秋学期から3年春学期にかけて建築理論系、都市環境系、構造工学系をバランスよく段階的に修得しつつ、デザインスタジオを通して基礎的な設計製図能力を身につける。また、課題発見・解決能力を包含した統合的なデザイン力や、絵画・彫塑・基礎デザインなど基礎的な表現力や構成力、コミュニケーション能力を身につける。
3年秋学期からは、建築設計系、建築理論系、地域環境系、構造構法系の分野別の総合的な演習により建築専門分野へと展開していく。
3年次に、社会課題を議論するフューチャーセッションやインターンシップを導入し、あわせて、合意形成論、芸術論や経済学など人文社会科学系の関連科目を履修し、世界や社会を省察する能力を育む。
卒業研究のテーマを広い視野と新しいアイデアから発想するために高年次(3年次、4年次)に教養に関する科目を設定し、独自性の高い研究テーマを持てるようにする。
4年次
課題演習と卒業研究からなる卒業関連科目では、構想・設計・実践を通じた学びの評価と総括に充てる。

求める学生像

  • ○建築の思想を中心に芸術から工学まで幅広く学び、これからの時代を担う建築を都市の中に構想できる創造的な建築家になりたい人
  • ○自然災害に強く安全な建築や街づくりに貢献したいと願い、そこに集い住まう人たちの生命と財産を守ることができる建築構造エンジニアや建築構造デザイナーになりたい人
  • ○自然と調和した住空間のデザインスキルを身につけ、地球環境との均衡を保ちつつ人々の健康で快適な生活を実現できる建築環境設備エンジニアになりたい人
  • ○都市や建築の成り立ちや歴史的変遷を知り、未来社会に向けた持続可能な新しい街づくりを実践できる都市計画プランナーや都市デザイナーになりたい人
  • ○建築や都市に関する知見をいかして、地域社会や国際社会のファシリテーションやマネジメントに積極的に関わっていきたい人

卒業後の進路

大学院(横浜国立大学大学院都市イノベーション学府など)への進学。

建築設計事務所(個人事務所、組織事務所)、都市建築設計事務所、設備設計事務所、構造設計事務所、建設会社(建築設計部門他)、都市建築コンサルタント、都市開発コンサルタント、建設技術コンサルタント、住宅メーカー、家具メーカー、不動産・鉄道会社、総合エンジニアリング会社、住宅・設備メーカー、建築材料、公務員など。

地域・都市から地球規模に至る様々なスケールにおいて、リスク、サステナビリティ、グローバルなどの視点で人間・自然環境を再構築し、あるいは創造するための、都市基盤にかかる技術やデザイン、政策決定、マネジメントなどに関する専門教育を展開し、安全安心で靱性の高い高品質な都市、地球環境・社会的公平性・経済的効率性のバランスある持続的発展、国際的な技術協力支援・今日的グローバル課題の解決などの実現に主導的に貢献できる人材を育成する。

学びの分野

今日のわが国を取り巻く社会的状況の複雑な変化を、合意形成や環境法および経営学など人文社会科学領域を含む幅広い分野連携のもとに総合的に学修し、リスクの視点、サステナビリティの視点、グローバルの視点などについて視座を広げる。

エンジニアの素養としての力学や数学、情報リテラシーといった基礎領域の教育とともに、安全安心で靱性の高い高品質な都市の実現、地球環境・社会的公平性・経済的効率性のバランスある持続的発展の実現、国際的な技術協力支援・今日的グローバル課題の解決などの知識・技術の養成のために、人文社会科学系の関連科目の履修などを通して、必要な基幹的領域の教育を行う。

実践教育科目として演習科目やインターンシップ、卒業研究を設定し、多様な問題を解決へと導く高度な応用教育を行う。幅広い領域の教育は既設部局からの科目提供および本学周辺の豊富な外部人材の登用によって対応する。

日本技術者教育認定機構(JABEE)による認定を受けることにより、土木工学の学士課程教育の質を保証し、また、測量に関する科目を含め「卒業に必要な単位数」の基準を満たした卒業生は、測量士補の資格が与えられる。

学びのシステム

1年次~2年次
1年次と2年次で専門基礎科目を学び、並行して、土木工学に関する導入科目と、土木工学を取り巻く政策、法制度などの社会科学や、防災に関連する自然科学に関する専門科目を学び、2年次、3年次とより専門性を高めていく。
2年次以降は専門科目に加え、国内外で自然環境と調和した都市基盤を構築するための実践力を身につけるために、実践的な科目、実験・演習、国内外のインターンシップ等で幅広く学習する。
3年次
3年次からは高度な専門分野や周辺分野の科目を、以下の人材育成目標に沿うように履修する。
①国内を拠点に社会の中での基盤施設の在り方に総合的視野から解決策や計画を提示できる土木エンジニア・プランナー
②海外を拠点に総合的視野からグローバルな課題に取り組む土木エンジニア・プランナー
③非建設業を含めた多様な各種産業において、土木工学の視点で最先進の科学技術やシステムを実装しマネジメントできる専門家
4年次
4年次には、実践系の科目の履修に加えて、卒業研究に関するテーマを選定して個別の研究を行い、卒業論文として成果をまとめて発表する。

求める学生像

  • ○自然環境との調和や共生など地球的観点にたってより良い都市や国土の創造に興味がある人
  • ○地震、台風、火山、豪雨、津波などの自然災害から都市や社会を守るために、土木工学の基礎学理をリスクマネジメントに応用して、防災・減災の取り組みをしたい人
  • ○IT/ビックデータなどの最先端技術/情報と土木工学を融合させ、社会基盤の整備、維持管理や運用に利活用して、都市や社会生活を豊かにしたい人
  • ○世界の政治や社会、経済状況に広く関心を持ち、社会基盤整備や地球規模の環境保全を通して、国際的に活躍したい人

卒業後の進路

大学院(横浜国立大学大学院都市イノベーション学府など)への進学。

建設会社、公務員(技術職)、プラント、建設コンサルタント、環境コンサルタント、鉄道会社、高速道路会社、電力・ガス、国際開発支援機関、鉄鋼・重工など。

環境リスク共生学科の詳細についてはこちらをご覧ください


自然環境および社会環境のリスクに関わる基本原理を理解し、文理融合の総合的な知識により、豊かさと表裏一体で生じるリスクのバランスをマネジメントするリスク共生社会実現の知を育み、異分野との横断的な連携、社会と対話ができる素養を持ちながら、自然環境、社会環境を対象にリスクとの共生を実践し、都市の持続的発展に貢献できる実践力を有する人材を育成する。

学びの分野

自然環境・社会環境に跨がる人間と自然の環境システムに関する俯瞰的な理解のもとで、複合化する現代のリスクのメカニズムと分析手法、マネジメントを学び、リスクと上手に付き合う「リスク共生」のアプローチを学ぶ。

リスクの基礎理論となる原理や概念史、リスクの多面性・連続性などに関する理解、リスク発生のメカニズムを理解するための社会学・経済学・化学・地学・工学等におけるリスク関連科学、GISや計量経済学、社会調査法、フィールド演習などのリスク分析の基礎となる一般的分析スキルの修得、リスク共生に向けた政策やマネジメントに関する実践的学修など、人文社会科学系の科目の履修を含め、学際的な教育を行う。

学びのシステム

1年次
人間と自然の複合的な環境システムとリスクに関する基礎的理解、および、2年次以降における各専門分野の教育・研究に向けた専門基礎科目を履修する。
2年次
リスクの定義や発生メカニズム、管理・マネジメントに関する基礎理論、リスク分析のための一般共通スキルおよび、自然環境・社会環境の各環境領域における諸リスクの発生メカニズムに関する科目を履修する。
2年次秋学期〜3年次春学期第1タームまで、各ターム計3回の研究室体験演習科目を履修し、3年次春学期第2タームにおける研究室選択の参考とさせる。
3年次~4年次
リスクのマネジメントや政策論に関する科目と、行政・企業・NPO・住民等との連携を通じた地域実習科目の履修を通じて、リスク共生に向けた実践力を養う。
3年次秋学期以降、研究室に所属し、リスクの諸原理に関する知識と実践力の素養を活かしながら専門研究に取り組む。
3年次秋学期以降、自然環境・社会環境に跨る多面的で複合的なリスク論を総合し、発展的理解を創出する機会として、各教員が専門研究を持ち合い議論するオムニバス科目を履修する。

求める学生像

  • ○個別知識では対応できない複雑で多様化した環境リスクに対し、ヒトから都市、自然生態系、地球までのシステム全体を視野に入れた知識展開力を備えた人
  • ○豊かさと表裏一体で生じるリスクとのバランスをマネジメントする「リスク共生」社会実現を目指し、自然環境と社会環境の各リスクを科学的にとらえる数理的思考力と、ヒト・社会と対話できる社会学的思考力を併せ持つ文理融合的素養を備えた人
  • ○都市に恵みや災いをもたらす自然システムや都市や地域に潜む環境リスクを予測・評価・分析し、リスクと共生した持続的発展に貢献できる実践力を有する人

卒業後の進路

大学院(横浜国立大学大学院環境情報学府など)への進学。

環境政策や経済政策に関わる国家・地方公務員、損害保険関係、コンサルタント(建設、環境、都市計画など)、エネルギー関係企業など。

自然環境の評価・保全・管理に関する公務員(国:森林・自然環境、地方自治体:造園、林学、水産など)やシンクタンク、NGO、コンサルタント会社など。