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第14回横浜国立大学サイエンスカフェ
能 -普遍化された人間ドラマ、あるいは動き出す言葉- ~秋の夜長、鎌倉で「能」の世界に親しむ~




鶴岡八幡宮

10月22日(水)、鎌倉鶴岡八幡宮のお休み処「風の杜」において、第14回横浜国立大学サイエンスカフェを開催しました。

今回は、参加者の方々からの希望に応え、初の試みとなる「人文科学系のテーマ」を、教育人間科学部の三宅晶子教授が、「能-普遍化された人間ドラマ、あるいは動き出す言葉」と題し、講師を務めました。

当日は、高校生を含む34名の参加者があり、山梨先生の話を食い入るように聞いていました。

鶴岡八幡宮という歴史ある場所で、日本の伝統文化である「能」がテーマということもあり、参加申込み受付開始前から大変な人気で、問い合わせが相次ぎ、募集人数を大幅に超えて受け付けましたが、それでもお断りする方が出るほどの大反響でした。

当日は、「能の鑑賞経験や知識はないけれど興味がある」という初心者から、「謡を習っているので詳しく能を勉強したい」という方まで、サイエンスカフェ始まって以来最高の40名もの方が参加されました。


ようこそ鶴岡八幡宮へ!加藤教化部部長

サイエンスカフェ開始に先立ち、鶴岡八幡宮の紹介DVDの上映と、同宮教化部部長の加藤健司氏から、今回の催しを歓迎する旨のご挨拶がありました。

待望の本番では、最初に三宅教授が、「能」はあらゆる動作や表現を必要最低限にまでそぎ落としたマイナス志向の美意識を持っていること、「能面」は演者の顔の角度で、笑顔になったり、泣き顔になったりと変化すること、「シテ」と呼ばれる主役が舞台のすべてを決定していくこと等、能の基本について説明しました。


視野が狭くなることを実感!

次に、「羽衣」、「定家」といった、代表的な演目について判りやすく解説した後、これら二つの演目が上映されました。

同じ演目を異なる流派(違う「シテ」)が演じる様子を繰り返し鑑賞するという、三宅教授独自の上映手法となっており、贅沢にも(!)「この動作は、こういう場面を表現しています」等の三宅教授による判りやすい解説つきでした。

参加者たちは、同じ物語でも、「シテ」によって表現方法(面、装束、動作等)が異なる事などが、良く理解できたようでした。


各テーブルで話が盛り上がっていました

また、三宅教授が用意した「能面」を、参加者が直接手にとって見る機会があり、「能面」の裏側の荒々しいノミの跡や、面を付けると極端に視野が狭まることを実感して、感激している方が大勢見受けられました。


熱心な参加者に、三宅先生も楽しそう!

グループ討論も話が弾み、質問コーナーでは質問攻めとなりました。

最後に、三宅教授から「能」を理解するには「ノリ地(謡)」を丸暗記すれば、「能」の内容が良く判るとのお話しがありました。

鎌倉の落ち着いた雰囲気の中、美味しいケーキとコーヒーを楽しみながら、日本の伝統文化の一端に触れる今回の試みは、大成功のうちに幕を閉じました。


ケーキとコーヒーも美味しいと大評判でした

広い店内は参加者の熱気に溢れました

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(担当:総務部学術・国際課)


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