• お問い合わせ
  • アクセス
  • 検索
  • Language
  1. YNU
  2. Headlines
  3. 都市科学部・校友会特別講演会「伝世古 でんせいこ 古きものを新しきものへ」を開催しました

都市科学部・校友会特別講演会「伝世古 でんせいこ 古きものを新しきものへ」を開催しました

籔内佐斗司 東京芸術大学教授・副学長
籔内佐斗司 東京芸術大学教授・副学長
2019年12月24日(火)、大学会館ホールにて都市科学部・校友会特別講演会を開催しました。本講演会は、社会で活躍する方を講師に迎えて、本学の学生が視野を拡げて将来の進路や人生を考える参考となるように、校友会と各学部が毎年開催しているものです。本講演会には都市科学部生・教職員を中心に約280名が出席しました。

今回の特別講演会では、平城遷都1300年記念事業のマスコットキャラクター「せんとくん」の作者としても知られる彫刻家、籔内佐斗司 東京芸術大学教授・副学長を講師に迎え、「伝世古 でんせいこ 古きものを新しきものへ」と題してご講演いただきました。

講演では、言葉の由来や発音、建築様式などのさまざまな日本文化の事例を挙げながら、日本が数百年、千年といった歴史のなかで大陸や朝鮮半島から多くの文化を受け入れてきたこと、そして、古いものを失うことなしに新しいものを受け入れ、絶妙に融合して発展させながら、現代に至るまで伝承してきたことが示されました。

また、岡倉天心の『茶の本』の一節を紹介しながら、「文化」と「文明」のちがいについて述べられました。「文化」とはひとつの地縁・血縁集団のアイデンティティであり、土地に根ざした行為であるため、不便ではあるが固有の美意識を深めるものである一方、「文明」とは複数の文化が交流する都市化に伴って生まれたものであり、効率性を追求したものである、と説明がありました。

会場の様子
会場の様子
最後に、籔内氏から学生に向けて、日本の「文化」を念頭において、新しい時代を創ってほしいとメッセージがありました。未来の都市の在り方を探求している都市科学部生にとって、利便性や効率性の追求だけではなく、古くから受け継がれてきた文化をどのように新しいものに活かしていくのか、という視点をもつ貴重な機会となりました。

(担当:都市科学部)


ページの先頭へ