【プレスリリース】新たな都市防災・減災の研究センター CURAを設立
概要
国立大学法人横浜国立大学(学長:梅原 出、以下「横浜国立大学」)は、2026年10月1日、都市災害レジリエンス・安全科学研究センター(Center for Urban Disaster Resilience, and Safety Science: CURA)を設立しました。CURAでは、首都圏に代表される人口集積を「守られる対象」としての脆弱性から、『都市が自ら守る力の源泉』として再定義することで、必要な人が正しく動ける都市の実現を目指します。本学の強みである都市科学と安全工学をはじめ、関連教員が結集し、学際研究活動を通して人口集積を力にかえるための前提条件を整えていく活動を推進します。
センター概要(センター長:澁谷 忠弘)
近年、複合災害や長期化する社会的攪乱への対応が常態化する中で、従来のハザード別の対応だけでは社会機能の維持が困難となっています。とくに、人口と産業が高度に集積し、多様な社会機能が同時に存在する都市は、都市の集積性や多様性が脆弱性として捉えられ、災害や社会的攪乱時に大きな混乱を生じやすいという課題があります。このため、従来の都市型防災・危機対応では、社会の混乱をいかに抑止するかに重点が置かれてきました。
本学は、人口370万人の日本最大の基礎自治体であり、我が国を代表する港湾・産業集積地である横浜市に立地し、産官学が近接する環境を活かして、社会実装型の研究を推進しています。総合学術高等研究院では、これまで豊穣な社会研究センター、次世代工学システムの安全科学研究ユニットを設置して、都市インフラ、産業安全に関する学際研究を推進してきました。これらの強みを基盤として、全学的な拠点として発展させるため、都市災害レジリエンス・安全科学研究センター(Center for Urban Disaster Resilience and Safety Science: CURA)を設立しました。CURAは、都市科学、安全工学の基礎分野を中核としつつ、横浜市、川崎市、神奈川県をはじめ、地域のインフラ事業者、および国内外の関係機関と連携し、都市防災の研究開発と実践教育を一体的に推進します。
コンセプト:都市の力で生活を守る。
CURAでは従来の自然災害に対する建築やインフラの構造物の安全にとどまらず、生活者の行動、物流、産業活動、都市運営といった、都市を動かすあらゆるプロセスの相互依存性を動的に可視化・構造化し、災害時における都市活動の継続性を科学的に支援する新しいレジリエンスモデルを創出することを目指します。
目指す姿は、住民が不必要に逃げなくてはならない状況を減らし、本当に危険なときに正しく行動できる都市をつくることです。避難行動に依存した従来型の防災を超え、適切な避難をしつつ安心に暮らし続けられる都市基盤のもとで人口集積をレジリエンスに転換していく、都市災害レジリエンスの概念そのものを再定義します。
横浜・川崎という複雑な都市構造と高度な産業集積をもつフィールドを舞台に、建築・都市計画・インフラ工学・産業安全科学・情報科学・経済評価を統合し、新たな都市システム安全の科学技術体系を構築します。
センター体制
都市科学、安全工学等の基礎分野を中核としつつ、都市災害レジリエンスにおける教育研究機能を体系的に強化し、分野横断的かつ社会実装型の拠点を形成します。具体的には、近隣の横浜市、川崎市と連携しつつ、「社会生活」「社会基盤」「産業安全」の統合領域として再編し、教育・研究・社会実装を循環させる仕組みを構築します。その中核として、以下の3つのラボを設置します。
都市社会・生活防災ラボ:災害や事故で被災した社会や生活のリスク最小化を検討します。
都市インフララボ:災害発生時の社会活動・生活への影響を最小化するために必要なインフラのあり方を検討します。具体的なテーマとして、首都圏直下地震における横浜・川崎地域のインフラ被災シミュレーション、インフラの健全性向上の優先課題(高経年化、複雑化、多様化)の検証、等について研究を推進します。
産業安全ラボ:産業災害の社会活動・生活に及ぼす影響の最小化を目的とするラボです。特に、災害発生時の行政と事業の連携、自然災害に起因する産業災害の防災戦略、新しい産業システム(脱炭素エネルギーなど)による災害の影響分析等についての研究開発を推進します。
資料
関連リンク
お問い合わせ先
<本件に関すること>
総合学術高等研究院
メールアドレス: ias-ims
ynu.ac.jp
(担当:リレーション推進課)

