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【イベント報告】オウルオンラインコラボレーション2023

オウルオンラインコラボレーション2023

昨年に続き、本学は提携校のオウル大学と共にOulu Online Collaborationを2023年3月20日から24日の5日間にわたって開催しました。今年は本学、静岡大学、オウル大学の三つの大学から31人の学生が参加しました。このプログラムは、2021年の初回開催以来、価値ある異文化体験を提供することを目的とし、参加者のフィードバックを反映しながら、毎年進化しています。今年は特に、異文化コミュニケーションの機会を増やし、現地の学生との対話から生まれる学びを重視しました。多くのディスカッションやグループワークを通じて、学生たちが講義だけでは得られない、フィンランドの教育や社会の実像を掴めたことを期待します。学生たちは様々な学部から参加し、中には中国、ベトナム、インドネシアからの留学生もいました。異なる大学や多様な背景を持つ学生たちが、異文化学習や学際的な学びの場を共同で創り出す様子は素晴らしく、そして、そのような多様性が、全ての参加者の学びをさらに豊かにしてくれたことを願います。

2023年3月20日

初日は、フィンランドについての簡単な紹介から始まりました。最初にフィンランドでの習慣についてのKahootクイズを行った後、国の教育制度、歴史、福祉制度について話し合いました。 後半の授業では、オウル大学の学生たちも参加し、日本とフィンランドの文化について、それぞれの国に固有のことわざや表現を紹介するグループ活動に取り組みました。フィンランドの学生たちの中には、「Sisu」をフィンランドの国民性を表す言葉として選んだ人もいました。それは、不屈の精神、粘り強さ、回復力の意味を持つとされています。一方、日本の学生たちは、「本音と建前」と「もったいない」といった表現を紹介し、それらの表現が日本の文化について何を示唆しているのかを説明しました。

2023年3月21日

2日目は、フィンランド教育の強みである、公正と平等について議論しました。例えば、「あなたの国で外国人国籍の子どもたちは、学校でどのような支援を受けているのか?」など公正に関する様々な質問について考えました。休憩後、フィンランドのアラヤルヴィにある高校をバーチャル訪問する素晴らしい機会があり、アラヤルヴィの生徒たちがカメラで映しながら校内を案内してくれました。その後、グループに分かれ、日本とフィンランドの学生生活の違いや共通点について、それぞれの国での経験を交えながら意見交換しました。

2023年3月22日

3日目は、伊集守直教授(横浜国立大学)による、教育と民主主義についてのゲストレクチャーがありました。北欧諸国では、学校は社会の鏡であり、異なる他者と共に生きる方法を学ぶ場所だと考えられていると学びました。先生の講演により、学校と社会の関係を再考し、学校は個々の能力を育む場所であるという視点を超えて、「教育は何のためにあるのか」という問いを改めて考えることができました。授業後は、現在オウル大学で留学中のYNU生を招待し、現地での暮らしや大学生活についてお話を聞きました。

2024年3月23日&24日

4日目は、世界幸福度報告書から始まり、フィンランドの社会保障制度、歴史、働き方、行政組織の質、信頼の文化について学びました。後半では、ホフステードの6次元モデルを用いて、国の価値観、信念、態度などフィンランドと日本の文化をより詳しく見ていきました。例えば、社会的地位によって人々がどのような扱いを受けるかという点について話し合ったとき、フィンランドでは、生徒と教師の関係はフラットであり、生徒は教師を下の名前を呼ぶことができることを知りました。最後日は、グループに分かれてフリートークやゲームを楽しみ、5日間のプログラムを終えました。

参加者からのフィードバック

参加者からのフィードバックでは、多くの学生が充実した時間を過ごし、特にフィンランドの学生たちとの交流は、非常に貴重な体験だったと回答しました。「オウル大学の学生たちに会えたのは刺激的な経験でした。フィンランドの教育や国民文化についてあまり知らなかったので、皆さんに会い、多くの情報を交換できてうれしかったです。」という声もありました。オウル大の学生にとっても、横浜国立大学、静岡大生との交流が最も印象的だったようで、実際の経験や生活を聞いて、日本の国のイメージがさらに鮮明になったと教えてくれました。 訪問した高校のエミ先生からも、彼女の生徒たちは、驚くほど積極的に会話に参加し、交流を楽しんでいたと素晴らしい感想をいただきました。

また、参加者はフィンランドについて学んだだけでなく、現地学生との交流を通じて自身の国の文化的背景について振り返ることが出来たようです。ある学生の回答では、「フィンランドだけでなく日本についても多くのことを学びました。社会問題や教育問題についてより興味を持つようになりました。」 別の学生も同様の経験をし、「異なる思考や価値観について考えるようになりました。」と述べています。

最後に、多くの学生が、英語でのコミュニケーションに自信がつき、他の国や文化に対する興味が増したと回答しました。また、自身の経験を振り返って、外国の学生と話すためのアドバイスも共有してくれました。例えば、「間違えることを恐れないで」、「リラックスして話す」、「ポジティブに」などです。また、ある学生は「完璧に話す必要はありません。自分の考えを表現することが一番大切です。」とまとめています。

支えてくださった全ての方々と、積極的に参加してくれた学生たちに心から感謝しています。

今後の活動

本学は、プログラム終了後も継続的に異文化学習、英語コミュニケーションの機会を提供していきたいと思っています。Y NU x Oulu 英語学習サークルは月に一度ほどオンラインで開催され、簡単な日常会話の練習、ゲーム、教育、文化、グローバル問題などのトピックについてのディスカッションが活動の=中心です。誰でも参加できるので、サークルに興味がある方は、ynu-oulu-staff@ynu.ac.jpまでご連絡ください。

(担当:グローバル推進課)


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