YNU国際シンポジウム2013「現代に生きる岡倉天心」を開催しました


2013年1月25日、はまぎんホール・ヴィアマーレにて、「現代に生きる岡倉天心-グローバル人材としての再評価」と題するYNU国際シンポジウムを開催しました。5時間にわたる長時間のシンポジウムでしたが、約200人が参加しました。
はじめに、鈴木邦雄学長から、2011年3月11日の東日本大震災で受けた被害に触れ、このシンポジウムのテーマとなっている岡倉天心が茨城県五浦に自ら設計した六角堂が流出し、茨城大学が昨年4月に異例のスピードでこれを復元し、海底に沈んだ屋根瓦や窓ガラスが引き上げられ、その一部を岡倉天心生誕の地に位置する本学へ寄贈していただいたことなど説明しました。
また本学では、従前より先進的な国際的人材育成、研究を行っており、一層のグローバル化を推進するために「Initiative for Global Arts and Sciences」を旗印に大学運営を推し進めていますが、横浜に浅からぬ縁がある岡倉天心の、グローバルな面に目を向けるとともに、真のグローバル人材について、考える機会としたいと述べました。さらには、東日本大震災により被災され、今も苦難のときを過ごされている方々へ、参加しているみなさんと共に想いを寄せたい、と挨拶がありました。
続いて、茨城大学の池田学長から、六角堂を再建された際の苦労話を交えながら、ご挨拶をいただきました。
はじめに、鈴木邦雄学長から、2011年3月11日の東日本大震災で受けた被害に触れ、このシンポジウムのテーマとなっている岡倉天心が茨城県五浦に自ら設計した六角堂が流出し、茨城大学が昨年4月に異例のスピードでこれを復元し、海底に沈んだ屋根瓦や窓ガラスが引き上げられ、その一部を岡倉天心生誕の地に位置する本学へ寄贈していただいたことなど説明しました。
また本学では、従前より先進的な国際的人材育成、研究を行っており、一層のグローバル化を推進するために「Initiative for Global Arts and Sciences」を旗印に大学運営を推し進めていますが、横浜に浅からぬ縁がある岡倉天心の、グローバルな面に目を向けるとともに、真のグローバル人材について、考える機会としたいと述べました。さらには、東日本大震災により被災され、今も苦難のときを過ごされている方々へ、参加しているみなさんと共に想いを寄せたい、と挨拶がありました。
続いて、茨城大学の池田学長から、六角堂を再建された際の苦労話を交えながら、ご挨拶をいただきました。


第1部では、本学の元教授である木下長宏氏から、「グローバル人材と岡倉覚三」という題目で、基調講演がありました。岡倉天心は、日本の伝統美術の保護や日本美術院の創設で知られていますが、中国やインド、アメリカでも活躍し、英文の著作で日本を紹介したこと、彼は、アジア主義や国粋主義と受け取られがちですが、実は、ナショナルなものを排他的に擁護するのとは正反対の姿勢であったことなどを話されました。
引き続き、室井尚教授をコーディネーターとして、小泉晋弥茨城大学教授、山下裕二明治学院大学教授、村井則子上智大学助教、木下長宏元横浜国立大学教授をパネリストに迎え、「岡倉覚三の再評価のために」をテーマにディスカッションしていただきました。
引き続き、室井尚教授をコーディネーターとして、小泉晋弥茨城大学教授、山下裕二明治学院大学教授、村井則子上智大学助教、木下長宏元横浜国立大学教授をパネリストに迎え、「岡倉覚三の再評価のために」をテーマにディスカッションしていただきました。


第2部では、本学に留学経験のある、タノン・ビダヤ元タイ王国商務相・財務相により、「岡倉天心のビジョンと変化する世界の現実について」という題目で、ご自身の日本への留学、アジア通貨危機の際の財務大臣としての経験等を織り交ぜながら、天心の東洋の美的、哲学的価値について、お話をいただきました。また、私たちはアジアにおける集団的知性を開発できるよう、平和と調和のための「温かい心」と「心と心の触れ合う」関係を維持すべきであり、彼の業績を現代的観点から再評価することは大きな意義があるではないかと述べられました。
続いて、荒木一郎教授をコーディネーターとして、池田幸雄茨城大学長、斎木尚子外務省副報道官、梅原一剛元東急ホテルズ代表取締役社長、千葉信行元神奈川新聞社専務取締役をパネリストに迎え、「日本からの情報発信力を高めるためには」と題して、パネルディスカッション及び質疑応答を行いました。
続いて、荒木一郎教授をコーディネーターとして、池田幸雄茨城大学長、斎木尚子外務省副報道官、梅原一剛元東急ホテルズ代表取締役社長、千葉信行元神奈川新聞社専務取締役をパネリストに迎え、「日本からの情報発信力を高めるためには」と題して、パネルディスカッション及び質疑応答を行いました。
最後に、松岡和久国際担当理事から、天心の対外発信力が今日でも学ぶべき点が多く、それが、外国からみた日本のイメージを作り上げることに大きく貢献したことを話されるとともに、この天心再訪・覚三再訪の試みが、いささかなりとも皆様の心の糧となり、これからの日本を考えるきっかけとなれば、主催者として大変喜ばしい、として挨拶を締めくくりました。


(担当:国際戦略推進室)