横浜国立大学×JICA連携講座「現場から考える国際開発協力」参加学生募集
横浜国立大学では、YNUリーディング・レクチャ・シリーズ(YNU Leading Lecture Series)として、JICA(独立行政法人国際協力機構)との連携の下、合同ワークショップ「現場から考える国際開発協力」 を開催します。10月より約三ヶ月に渡って開催される実践的な講座となります。横浜国立大学の学生のみならず、他校の学生も参加可能なインターカレッジの講座となっています。応募締めきりは10月6日17時です。多くの学生のみなさんの参加をお待ちしています。
よって、国際開発協力の事業を推進するには、自分とは異なる立場の「他者」が直面する制約条件や立場などを理解する力、想像する力が不可欠となる。こうした力は、国際開発協力の分野でキャリア形成をする諸氏のみならず、現代の世界を生きていく上で必要なリテラシーといえるであろう。本講座は、国際開発協力という事象を切り口として、多様な「当事者」の視点に立って縦横無尽に捉えることができる「複眼的な視点」を獲得することを目的とするものである。そのための仕掛けとして本講座は、一方的な講義ではなくワークショップの形式をとり、特定の「現場」において実際に発生している個別のケースを題材として、現場ではどのようなことが起こりうるのか、どこにボトルネックがあるのか、「現場から考える」シミュレーションを行う。すなわち、多様な開発課題を抱えた実在の開発途上国のアクターとしてそれぞれの観点から開発課題に取り組んでもらい、外部のリソースを活用して国としてのソリューションを形成してゆくグループワークを中心に展開される実践的な講座となる。
COVID-19パンデミック以降、国際開発協力のオペレーションにおいても、その協力対象の「現場」に人材が投入できない状況が生まれている。こうした状況のなかで、現場があることのありがたさが再認識されていることも事実であり、こうした状況だからこそ「現場から考える」ことがますます重要な意義をもつといえるであろう。これまでアクセスできていた現場へのアクセスが難しくなったという事実もまた「新しい現実」の一部であり、その意味では、本ワークショップは、ポスト・コロナにおける国際開発協力のあり方を考える契機にもなるであろう。
本年度の舞台となる具体的な途上国の現場は、一昨年度のウガンダ、昨年度のバングラデシュに続き、スリランカを予定している。参加者各位には、スリランカ民主社会主義共和国の中央政府を構成する各省庁の担当者(官僚)として、日本のODAを活用すべくグループで協力しながら援助の要請書(プロポーザル)を作成するというお題にチャレンジしてもらう。作成された要請書は、実際の国際協力機構(JICA)関係部の職員に査定され、評価、講評される。要請書の作成およびプレゼンテーションという最終成果に向けて、10月以降、数次の集中ワークショップ(土曜日の午後に開催)を実施し、グループ内およびグループ間での合意形成を行っていく。その過程で、教員やJICAスタッフ、開発コンサルによる知見や方法論のインプットもなされる。
以下、4つの期間に分かれる
1.集中インプット期間:10月9日〜10月23日
2.ロールプレイへの準備期間:10月23日〜11月6日
(10月23日以降第4回ワークショップまでは省庁ごとに分けられた各グループにおいて、自らの省や役職上のマンデートや役割などを調べ、役になりきるためのグループワーク)
3.ロールプレイ期間:11月6日〜12月25日
(11月6日以降第5回ワークショップまでは各省ごとのグループワーク)
4.振り返り期間:12月25日〜1月8日
(12月25日以降第8回ワークショップまでは各自がロールプレイの振り返りを行い、ペーパーを作成する)
*上記の正規プログラムとは別に、自由参加のスピンオフ講座や企画など開催される見込みです。
より詳しい情報はシラバスをご覧ください。
https://forms.gle/wL74Hrc9dz5uRRAT6
*横浜国立大学に所属しており授業として履修する場合であっても、こちらのフォームで期日(10月6日17時)までに登録ください。通常の履修登録はできません。履修登録は選考の結果を踏まえて教員のほうで行います。
小林誉明
kobayashi-takaaki-gvynu.ac.jp
https://www.jica.go.jp/yokohama/topics/2021/210915.html
講座の趣旨
国際開発協力は、援助する側とされる側、便益を受ける側と費用を負担する側など、立場によって異なる課題に直面し、異なる利害関係や認識をもった多様なステークホルダー達によって織りなされる営みである。よって、国際開発協力の事業を推進するには、自分とは異なる立場の「他者」が直面する制約条件や立場などを理解する力、想像する力が不可欠となる。こうした力は、国際開発協力の分野でキャリア形成をする諸氏のみならず、現代の世界を生きていく上で必要なリテラシーといえるであろう。本講座は、国際開発協力という事象を切り口として、多様な「当事者」の視点に立って縦横無尽に捉えることができる「複眼的な視点」を獲得することを目的とするものである。そのための仕掛けとして本講座は、一方的な講義ではなくワークショップの形式をとり、特定の「現場」において実際に発生している個別のケースを題材として、現場ではどのようなことが起こりうるのか、どこにボトルネックがあるのか、「現場から考える」シミュレーションを行う。すなわち、多様な開発課題を抱えた実在の開発途上国のアクターとしてそれぞれの観点から開発課題に取り組んでもらい、外部のリソースを活用して国としてのソリューションを形成してゆくグループワークを中心に展開される実践的な講座となる。
COVID-19パンデミック以降、国際開発協力のオペレーションにおいても、その協力対象の「現場」に人材が投入できない状況が生まれている。こうした状況のなかで、現場があることのありがたさが再認識されていることも事実であり、こうした状況だからこそ「現場から考える」ことがますます重要な意義をもつといえるであろう。これまでアクセスできていた現場へのアクセスが難しくなったという事実もまた「新しい現実」の一部であり、その意味では、本ワークショップは、ポスト・コロナにおける国際開発協力のあり方を考える契機にもなるであろう。
本年度の舞台となる具体的な途上国の現場は、一昨年度のウガンダ、昨年度のバングラデシュに続き、スリランカを予定している。参加者各位には、スリランカ民主社会主義共和国の中央政府を構成する各省庁の担当者(官僚)として、日本のODAを活用すべくグループで協力しながら援助の要請書(プロポーザル)を作成するというお題にチャレンジしてもらう。作成された要請書は、実際の国際協力機構(JICA)関係部の職員に査定され、評価、講評される。要請書の作成およびプレゼンテーションという最終成果に向けて、10月以降、数次の集中ワークショップ(土曜日の午後に開催)を実施し、グループ内およびグループ間での合意形成を行っていく。その過程で、教員やJICAスタッフ、開発コンサルによる知見や方法論のインプットもなされる。
開講スケジュールおよびプログラム
10月9日(土)開講〜1月8日(土)閉講以下、4つの期間に分かれる
1.集中インプット期間:10月9日〜10月23日
- 第1回ワークショップ
10月 9日(土)13時〜17時: 世界の開発課題と課題解決のツールを知る - 第2回ワークショップ
10月16日(土)13時〜17時: 途上国(スリランカ)の現場の課題を知る - 第3回ワークショップ
10月23日(土)13時〜17時: 国の開発課題に対応する中央省庁の役割を知る
2.ロールプレイへの準備期間:10月23日〜11月6日
(10月23日以降第4回ワークショップまでは省庁ごとに分けられた各グループにおいて、自らの省や役職上のマンデートや役割などを調べ、役になりきるためのグループワーク)
- 第4回ワークショップ
11月6日(土):13時〜17時: 現場の課題を当事者として体系的に把握し、政策を立案する方法を知る
3.ロールプレイ期間:11月6日〜12月25日
(11月6日以降第5回ワークショップまでは各省ごとのグループワーク)
- 第5回ワークショップ
11月27日(土):13時〜17時: 国家開発戦略会議(国としての課題解決の方向性)の意志決定) - 第6回ワークショップ
12月 4日(土):13時〜17時: 対外戦略の検討会議(ドナーとしての日本への対応方針の意志決定)
- 第7回ワークショップ
12月25日(土):13時〜17時: スリランカ-日本間のパートナーシップ会合(二国間での合意形成)
4.振り返り期間:12月25日〜1月8日
(12月25日以降第8回ワークショップまでは各自がロールプレイの振り返りを行い、ペーパーを作成する)
- 第8回ワークショップ
1月8日(土):13時〜17時: 総括: 振り返り、解説、質問、討論
*上記の正規プログラムとは別に、自由参加のスピンオフ講座や企画など開催される見込みです。
より詳しい情報はシラバスをご覧ください。
参加資格
- 大学(大学院、短大、高専等を含む)に所属していること。学部・学科、学年の制限はありません。
- 上記の全ての日程に出席が可能なこと(ワークショップへの無断欠席やグループワークへの不参加などによって、講座への参加資格を失うことがあります)
- レクチャーやワークショップ当日以外にも、事前準備や持ち帰りの宿題、成果物の作成のためのグループ作業(オンライン)等に、相当の時間を割くことが求められます。
- 英語での資料配布や講義も行われる予定です。英語を用いることに抵抗のないことが求められます。
- オンライン講座受講に必要な回線、端末(ホワイトボードアプリなどを用いての作業を行う場面が多いため、PCもしくはタブレット端末を用意ください。スマホのみでの受講は原則不可)を準備できること。
- ODA実務の経験者はご遠慮ください。
参加費
無料使用言語
原則、日本語。取得資格
全日程に参加した受講生は、JICAから修了証書が発行されます。会場
すべての講座をオンライン(Zoomを使用予定)にて実施。応募フォーム
全ての参加希望者は、こちらのフォームから応募してください。https://forms.gle/wL74Hrc9dz5uRRAT6
*横浜国立大学に所属しており授業として履修する場合であっても、こちらのフォームで期日(10月6日17時)までに登録ください。通常の履修登録はできません。履修登録は選考の結果を踏まえて教員のほうで行います。
受講の可否の連絡
10月7日(木)を目処にメールにて連絡差し上げます。履修条件(横浜国立大学所属学生向けの情報)
横浜国立大学所属の学生については、応募フォーム からの選考に通過した上で、学内の履修登録をすることによって、単位取得が可能となります。所属によって、三通りの履修パターンがあります。- 学部学生:
全学教育科目(YNU リーディング・レクチャ・シリーズ(YNU Leading Lecture Series)「現場から考える国際開発協力:JICA連携講座」)として単位取得。 - 国際社会科学府国際経済法学専攻に所属し、国際開発ガバナンスEPを修了予定の大学院生:
講義科目「ワークショップ」として単位取得。 - その他の大学院生:
大学院全学教育科目(YNU リーディング・レクチャ・シリーズ(YNU Leading Lecture Series)「現場から考える国際開発協力:JICA連携講座」)として単位取得。
問い合わせ先
国際社会科学研究院小林誉明
kobayashi-takaaki-gvynu.ac.jp
参考情報
JICAによる応募ページhttps://www.jica.go.jp/yokohama/topics/2021/210915.html
本講座のシラバス
https://risyu.jmk.ynu.ac.jp/gakumu_portal/Public/Syllabus/DetailMain.aspx?lct_year=2021&lct_cd=9103010&je_cd=1