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挑戦する横国の学生たち

VENTURE SPIRIT

024

歴史ある大学祭を、新たなスタイルで。
2年ぶりの開催に向けた実行委員会での挑戦。

2021年度に大学祭実行委員会の委員長を務めた吉田さんと副委員長を務めた福元さん。前年度はコロナ禍で中止され、2年ぶりとなる常盤祭を、初のオンライン形式で成功に導きました。開催の舞台裏と、おふたりの成長の軌跡について語っていただきます。

吉田 周平 福元 裕太

経営学部経営学科

吉田 周平 福元 裕太

伝統のバトンを
しっかりと繋ぎたい

——大学祭の実行委員長、副委員長になった理由をお聞かせください

吉田:大学祭の伝統を受け継ぐ役目を果たしたい。そんな思いから実行委員長になりました。実行委員会は、委員長と副委員長を3年生が務め、そのほかは1、2年生が担当します。元々、大学祭実行委員会には「大学生活を通じて何かを成し遂げる経験をしたい」との思いから参加を決めました。ところが、運営の主力となるはずの2年次に新型コロナウイルスの影響で大学祭は中止に。とても残念でしたが、それがきっかけで「来年こそは」と意気込んだ次第です。

福元:組織を率いた経験に乏しかった僕は、実のところ副委員長になるべきか迷っていました。一方で、2020年度の開催中止を受けて心残りがあったのも事実です。実行委員長を務めていた先輩からも「大変だけど、大きな成長が得られる」と背中を押され、副委員長に挑戦しようと決意しました。

——2年ぶりの開催となった大学祭。どんな思いで臨みましたか?

吉田:大学祭を運営するためのノウハウを、後輩たちにきちんと受け継いでいきたい。そんな思いで臨みました。当初は対面での開催を予定していたので、感染対策を徹底することに。一方で、各団体ができるだけ不自由することなく活動できるようにしたい。このバランスに配慮しようと決めていました。

福元:とにかく大学祭を成功させたい。その一心でした。本来であれば、大学祭は5月の清陵祭と11月の常盤祭、年に2度の開催です。私たちが実行委員長と副委員長に決まったときから、このうち1回はなんとしても開催することを目標にしてきました。清陵祭が中止と決まったときから、常盤祭への思い入れはいっそう強くなったものです。

前例にとらわれないアイデアと
ていねいなコミュニケーション

——おふたりの役割について教えてください

吉田:全体的なスケジュールはふたりで協力して立てました。実行委員会の各部局に対する指示出しは、主として私が担当。工夫したのは感染対策のマニュアルづくりです。会場設営を担う部局は、準備期間の仕事が比較的少ないので、そのメンバーに声をかけて対策案を練ってもらいました。気をつけたのは、彼らだけに任せきりにしないこと。政府の方針や他大学の事例を共有したり、敷地が広く門の多い横国キャンパスの特徴を踏まえた人流のコントロールについて一緒に考えたりしました。

福元:私が主導したのは、予算や資金調達に関する業務です。各部局からお金に関する質問や相談があった際には、私が応じてきました。たとえば、協賛企業と折衝する部局に対しては、オンライン開催に変更した場合や開催中止となった場合の返金ポリシーをていねいに伝えるとか。方針が変わる可能性が生じたら、いつ判断されるかをタイムリーに共有したりもしました。

——2021年度の常盤祭は、オンラインでの開催となりました

吉田:対面開催ができないと知ったとき、一緒に頑張ってくれた実行委員に対して申し訳ないという気持ちが真っ先にこみ上げてきました。ところが、それを素直に伝えると、メンバーたちから「今はショックだけれど、オンライン開催に向けて精一杯協力したい」と前向きな言葉をもらえたのです。かえって元気づけられました。ここから2週間ほどの休息期間を置いて、オンライン開催に向けて舵を切ります。

後輩たちからもアイデアを募り、オンラインの利点を最大限に活かしました。たとえば、ミスコンの生配信やキャンパスの紹介動画の配信、横国出身の著名YouTuberとのコラボレーションといった企画です。

福元:ホームページも充実させました。ホームページ専用班を新たに立ち上げ、デジタルパンフレットを作成したのです。このほかにも、対面開催を心待ちにしていた協賛企業やサークルには説明を尽くしました。「オンライン形式であっても大学祭を開催することによって、伝統を次の世代に繋げていきたい」と、真摯に伝えたのです。

チームとしても個人としても
大きく飛躍できた

——オンラインでの常盤祭にはどんな反響がありましたか?

吉田:ミスコンの生配信を見た北陸地方(新潟県在住)の高校生が、候補者に対する手書きの応援メッセージをくれました。励まされたのはもちろん、地域に縛られないオンライン開催の利点を実感したものです。ホームページのアクセス数は2週間でなんと1万2000回。大学の魅力を存分に届けられたと思います。

福元:実行委員内部も達成感に湧いていましたね。コロナ禍でも工夫次第で大学祭を成功に導けることを肌で知ったのです。それは自信にも繋がりました。オンライン開催に向けた準備は大変でしたが、みんなで知恵を出し合った半年を経て、後輩からも意見が上がってくる風通しのいいチームに成長したと思います。思えば、ミスコンの生配信も1年生からの発案によって生まれた企画でしたからね。

——大学祭実行委員の活動を通じて、ご自身はどのように成長しましたか?

福元:いい意味で、意見の対立を恐れなくなりました。高校まではどちらかというと対立を避けるタイプでしたが、真剣に意見をぶつけ合った経験を通じて、自分の殻を破れた実感があります。この姿勢は、学業にも活かせています。現在所属しているゼミでディスカッションする際に、自分の考えを臆せず伝えられるようになりました。

吉田:周りを巻き込んで新しいことに挑戦するのは初めてでしたが、オンライン開催の成功は大きな自信になりました。準備期間を通じて、大学祭のことを考えなかった日はないというくらい没頭しましたからね。コロナ禍での開催には、感染対策をはじめとして例年とは異なる対応が求められます。それでも部局を巻き込んでひとつひとつ準備していけば、初めての要請にもきちんと応えられる。このことを、実行委員長の役割を通じて実感しました。

掲載:2022年3月

MY MEMORY

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1.オンライン常盤祭 Zoom説明会の様子2.装飾作成風景3.ミスコン当日4.大学祭ウェブサイト

横国の一大イベントの立役者

吉田さんと福元さんが、実行委員長と副委員長をそれぞれ務めた大学祭実行委員会。5月の清陵祭と11月の常盤祭を企画・運営している。2021年度は新型コロナの影響で清陵祭は中止になるも、常盤祭は初のオンライン形式で開催。
大学祭実行委員会

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