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挑戦する横国の学生たち

VENTURE SPIRIT

025

悲願の上位リーグ入り。
野球部の次なる夢と、教員の夢に向かって。

2021年秋、神奈川大学野球の2部リーグ戦で優勝に輝いた横国硬式野球部。さらに入れ替え戦にも勝利し、2022年春からは晴れて上位6校が所属する1部リーグ入りを果たします。この躍進をマネージャーとして支えながら、小学校の教員を目指して学業にも打ち込んできた八木さんにお話を伺いました。

八木 航平

教育学部学校教育課程

八木 航平

マネージャーは
チーム運営の要

——横国の硬式野球部のマネージャーになったきっかけは何ですか?

高校時代は野球部で選手としてプレーしていたんです。3年間で自分なりの達成感を得られたことや、イップス(動作障害)で満足のいくプレーができなくなったことから、卒業後は野球を離れるつもりでした。ところが、いざ野球部を引退すると「大学でも野球に関わりたい」と、自分の中の情熱を再確認することに。そこで、横国の硬式野球部にマネージャーとして入部しました。強豪の私大と違って、甲子園球児が大勢集まるようなチームではありませんが、団結力だけはどこにも負けません。試合中の部員一丸となった応援は、対戦相手を圧倒することもあるほどです。

——マネージャーの仕事内容を教えてください

チームの運営やサポート全般です。硬式野球部の内外における連絡にはじまり、神奈川大学野球連盟での活動、データ収集、備品管理など、仕事は多岐にわたります。現在は9人で役割分担しており、私は練習場の手配や用具の購入、ネットの補修、折れたバットの修繕などを担当。選手だった経験を活かして、練習面のサポートもしています。ブルペン捕手をしたり、プレーを見てフィードバックしたり、一緒にトレーニングをすることも。選手たちの頑張りを常に間近で見ていますので、彼らが結果を残せることが一番の喜びであり、やりがいになっています。

コミュニケーションを武器に
1部リーグの座を奪還

——2021年の秋、3期ぶりに1部リーグに返り咲きました。その舞台裏をお聞かせください

何をするにも「1部に上がる」を大命題としてきました。特に心がけたのは、チーム内の会話量を増やすこと。お互いの気づきを共有し合うことで弱点の克服に務めるだけでなく、仲間が何を思い、どう頑張っているかも把握できるようになります。互いの姿に触発され、これまで以上に切磋琢磨する土壌がつくられていきました。ついに1部リーグ入りを果たしたときは、みんなで泣いて喜んだほどです。先輩たちの思いが報われたこと、1部リーグでプレーできること、たくさんの喜びが入り混じった忘れられない瞬間になりました。

——活動を通して得られたことをお聞かせください

人としても、野球人としても大きく成長できました。振り返れば、高校時代は自分のプレーに集中するあまり、周囲に目を向けることがおろそかになっていたような気がします。マネージャー業は周囲との協力が不可欠ですから、自然と視野が広がり、仲間から学ぶ姿勢が身につきました。たくさんの仕事を並行してこなす必要があるので、チームはもちろん、自分自身をマネジメントする力もつきます。たとえば学校の課題などでも、まず優先順位を決め、提出日から逆算した段取りをつけるなど、効率よく取り組めるようになりました。

マネージャーの経験は
教員の夢につながっていく

——横国の硬式野球部は「文武両道」を掲げています

私も小学校の教員採用試験に向けて目下勉強中です。決して簡単な目標ではありませんが、部活に打ち込んだことが心の支えとなり、頑張りがきくようになりました。監督や学内外の団体との連絡・折衝といったマネージャー業ならではの経験も、社会人になるうえで活きてくるでしょう。一方で、教科教育コースで専攻している家庭科の知識を活かし、野球道具の補修や食事面のアドバイスをすることも。部活と学業、それぞれの学びを相互に活かせるわけです。これこそが「文武両道」の意義だと感じています。

——今後の目標をお聞かせください

2022年度の秋リーグ関東大会出場を目指し、チームにさらに貢献していきます。同時に最上級生として引き継ぎを万全に行い、大学野球生活を締めくくるつもりです。マネージャー業務はチーム運営の基盤となります。これからも後輩たちが安心して野球に打ち込めるよう、しっかり道筋をつけたいですね。もうひとつの目標はもちろん、教員採用試験に現役合格すること。入職までには他のスポーツをしたり、旅行に出かけたりもして、野球以外の世界も広げておきたいです。豊かな知識や経験を蓄え、教科書だけでは伝えられない血の通った教育を実践するのが私の目標です。

掲載:2022年3月

MY MEMORY

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1.全体写真2.リーグ戦の様子3.スコアを記入している様子4.Zoomミーティングの様子

野球はもちろん、人間としての高みも追求

「人として組織として野球人として最大限成長できるチームであれ」を理念に掲げ、文武両道をモットーに活動。2021年度には悲願の1部リーグ入りを果たし、2022年度の秋リーグでは関東大会出場を目指す。
横浜国立大学硬式野球部

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