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挑戦する横国の学生たち

VENTURE SPIRIT

028

2021年、遂に1部リーグTOP8に昇格。
アメリカンフットボールは頑張る原動力。

2021年秋、かねてからの念願だったリーグ昇格を決めたアメリカンフットボール部MASTIFFS。主将としてチームを率いた黒田さんは、目標に向かってひとつになって取り組めるチームが理想だと語ります。コロナ禍の中、どのような工夫と努力でチームを盛り立てたのか。そして何を学んだのでしょうか。

黒田 勇介

理工学部機械・材料・海洋系学科機械工学EP

黒田 勇介

泥臭い練習に魅力を感じ
未経験だったアメフトの世界へ

——アメリカンフットボール部MASTIFFSに入部した理由は?

高校まではサッカーをしていて、アメリカンフットボールは未経験だったのですが、勧誘の時期に先輩から熱心に誘われて、練習を見に行ったんです。勝利を目指して貪欲に練習する先輩方の姿を目にして、そういった雰囲気の中で自分も一緒に活動したいと思いました。強豪の私立大学には経験者が多く集まり、人工芝のグラウンドが整備されているのに対して、MASTIFFSでは初心者が土のグラウンドで練習しながら、私大に勝るとも劣らない好成績を残しています。そうした地道に練習を重ねて強くなる泥臭さにも魅力を感じました。

——入部してどんな印象を待ちましたか?

高校生のときに熱中症で意識を失ったことがあります。入部時にそれを伝えると、夏の練習は徐々に強度を上げていくように配慮していただきました。部員の体調を細かくケアしながら練習を組み立ててくれる、しっかりした部だなという印象を持ったものです。同じ年の秋シーズンには、試合に負けて先輩方が涙を流す様子を目にして、勝利に対する並外れた思いに胸を打たれました。先輩方や同期の仲間たちと勝利を目指したいという思いを強く持ったものです。

コロナ禍での主将
上を目指して行動で示したい

——2021年度には主将になられました。そのときのお気持ちは?

トップのリーグを目指したいという強い意志があった一方で、主将としてチームを率いる責任の重みも感じていました。主将になってまず取り組んだのは、練習に対する目的意識の共有です。練習前にチームで集まり、その日のメニューの意図を説明する時間を設けました。はじめは淡々と話していたのですが、同期のメンバーから「感情を込めて思ったことを素直に伝えたら?」とのアドバイスを受け、実践したのです。すると、徐々に全員が目的を持って練習に取り組みはじめました。話し方に説得力が増したと言ってもらえるようにもなり、ちょっと嬉しかったですね。

——コロナ禍における練習で、主将として苦労されたことはありますか?

緊急事態宣言が発令されていた時期には、対面での練習ができなかったので、ZOOMを使ってポジションごとの筋トレを行いました。自宅ではバーベルを使えず、狙った効果を出すのが難しい状況でしたが、部から支給されたポリタンクに水を入れて代用することに。中止になった合宿の代わりに、いつものグラウンドで通常の昼の練習に加えて早朝と夕方も集まり、合宿さながらにハードな練習を敢行。遠方に住んでいて朝晩に自宅から通うのが難しい部員には、大学近くのホテルを手配しました。コロナ禍で練習が思い通りにできないことが多い中、こうした工夫をすることで練習の質を落とさないように努めたものです。

全員がひとつの目標に向かって
この経験は今後も活かせるもの

——2021年の秋リーグでは、1部リーグTOP8への昇格が決まりました

トップリーグへの昇格は、入部したときからの悲願です。2020年には新型コロナの影響でリーグの昇降格が行われず、先輩方は涙をのんでいます。その雪辱を果たすべく臨んだ初戦。はじめはディフェンスを崩されて1クォーターで13対0と大量失点しました。アメフトはモメンタムのスポーツとも言われ、雰囲気が勝敗を左右します。「ピンチのときこそチームを鼓舞すべき」と、自分から声を出しました。それが功を奏してか、その後オフェンスが2プレイ続けてのタッチダウン。後半はディフェンスも立ち直って、見事に逆転勝利を収めることができました。2021年度は新型コロナの影響でリーグ編成が変わり、昇格のチャンスだったのも事実ですが、その好機を味方にできたのは、何より全員が目標に向かってひとつになれたからこそです。

——アメリカンフットボール部での活動を振り返ってどのように思いますか?

チームのために行動したいと思うことが多かったですし、大学生活をかけても余りある喜びや感動を得られました。コーチとしてもう1年チームに残るのですが、主将としてチームを率いた経験を活かしつつも、少し離れた立場から、練習メニューの提案を含むサポートをしていきたいと思います。「下克上」という目標を新たに掲げてスタートを切った今年度。ようやく手にしたTOP8という舞台で、結果を残せるように頑張りたいと思います。

掲載:2022年3月

MY MEMORY

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1.最終戦後の全体集合写真2.練習時のupの様子3.最終節の慶應戦前ハドルの様子(photo by@imiaq)4.グラウンドに掲げていた目標スローガン

1部リーグTOP8に昇格した横国アメリカンフットボール部MASTIFFS

黒田さんが主将として率いた横国アメリカンフットボール部MASTIFFS。2021年度の秋リーグでは見事にTOP8への昇格を果たす。今後はTOPリーグの舞台で、さらなる躍進に期待がかかる。
MASTIFFS

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